ども、切り裂きたつやこと岡田達也です。
『花火の陰』
稽古が進んでいる。
昨日は、作・演出の村松みさきさんからオーダーが入った。
「キャストのみなさんから台本のカット候補を募集します!」
実は読み合わせをしたとき、ちょうど2時間あった。
ということは、実際に演じると2時間10分は超えてしまう。
これはちょいとばかり長い。
そこでカットしたいのだけど、脚本を書いた本人は切りにくいので(気持ちはとてもわかる)、みんなの知恵をお借りしたい、とのことだった。
*
ここから先はあくまでも僕の持論。
というか僕の好み。
芝居は短かくて面白いのが一番良い。
まず。
集中力の問題。
僕の場合、上演時間が2時間を超えると脳みそが溶け始める。
(日常で僕の脳みそはいつだって溶けているが)
嘘かホントか「人間の集中力は2時間が限界」と聞いたことがある。
まったくもって賛成だ。
さらに。
お尻の問題。
2時間を超えるとお尻が椅子に刺さる。
劇場によっては「誰がこの椅子をチョイスしたんだ!責任者出てこい!」って言いたくなるほど固い椅子がある。
イジメかと思う。
それがまた集中力を奪う。
そして。
腰の問題。
ヘルニアだったり狭窄症だったり腰痛持ちな人は、同じ姿勢で座ってることが、イコール拷問に繋がる。
「わ、た、し、な、に、か、や、ら、か、し、ま、し、た、か?」と言いたくなるような痛みに襲われる。
何かの罰かと思う。
これもまた集中力を奪う。
芝居を観に行って、よく思うことがある。
「あぁ、これであと10分短ければもっと面白いのに」
この感覚、理解してもらえるだろうか?
体感時間の長さはどちらかと言えばマイナスにしか作用しない。
同じ60分でも学校の授業は死ぬほど長く感じるのに、遊びの場合はあっという間、という例のアレだ。
「その理論で言えば面白ければ3時間でもあっという間に感じるんじゃないの?」という反論が聞こえてきそうだけど、そこで座りっぱなしという姿勢が邪魔をする。
若い人は大丈夫かもしれないけど、僕の場合はカラータイマーが鳴ってしまうのだ。
それに……
あまり大きな声じゃ言えないけど……
たまに出会う“死ぬほどつまらない芝居”が長いときってそれだけで拷問になる。
なりません?
ねぇねぇ?
なるでしょ?
白状しなさいよ?
つまらなくて3時間とか、僕には致死量に値する。
以上のような理由で、僕は短くて面白いのが好き。
なんだったら「もう少し観たい」と思わせるくらいで終わってくるほうがベター。
*
これは“生き急いでる”と言われる僕の気質の問題か?
それとも“演劇界で最もせっかちな男”と言われている成井さんに育てられた影響か?
カットした人たち。
上演時間が見えてきたらまた教えますね。
では、また。