ども、教室を這い回った岡田達也です。
昨日の日記で大林素子さんと「同級生」と書いたけど、「同じ学校の」ではなく「同い年」という意味合いです。
混乱させてゴメンナサイ。
彼女は『八王子実践』でバリバリのプレイヤー
僕は『鳥取工業高校』でグダグダの高校生
天と地以上の差があるのですよ。
*
確かにグダグダではあった。
が、そんな僕にだって高校時代はあった。
学校の授業には一切力を入れることなく
クラブ活動も参加せず
そのかわり課外授業には積極的に取り組み
(これね、面白い話ばかりだから書きたいんですけどね。今の倫理観・価値観だと書けないんですよね。どうしても叩かれちゃうんですよ。そう思うと昭和って良い時代だったです……)
それでいて生徒会長を務めるという
訳の分からない生徒だった。
*
昨日も書いたが。
僕は阪根くん(昨日は坂根と書いたけど、こっちが正しかったような気がする)と『X攻撃』の研究開発に熱心だった。
阪根くんは、ガマガエルに似ていることから「ガマ」と呼ばれていた。
……良いのだ。
あだ名とはそういうものなのだ。
バレーボール部で活躍し
インターハイにも出場
ゴリゴリに鍛え上げられたマッチョな身体
いかつい顔
それに似合わぬ優しい性格
僕はガマが大好きだった。
そして……
僕らは2対2のバレーボールに夢中だった。
*
休憩時間。
教室と廊下を隔てる引き戸の入り口がある。
高さは1m90㎝くらいだろうか。
幅は確か片側が90㎝だったと思う。
その入り口の上の部分も引き戸になっていて、そこが開くようになっていた。
それが僕らのネット上だった。
本物のバレーボールは使えない。
ガラス戸だし、何より出入り口だから常に通行人がいる。
体操着を入れる袋に柔らかいものを詰め込み、それを丸めた。
それがボールだった。
幅は1m80㎝
奥行きだって2mちょっと
そんな狭いコートだが
僕らは真剣にサーブをし
飛び込んでレシーブし
ジャンプトスを上げ
クイックのアタックを決めていた。
相手はバスケットボール部で上背のある安藤くん(通称あんちん)と
僕より小さい卓球部の近藤くん(あだ名無し)だ。
何がそんなに楽しかったのか、僕らはずっとやっていた。
ワンプレーを大切にし、一点にこだわった。
ときに、丸めた体操着が先生を直撃してメチャメチャに怒られたけど。
それでも僕らは止めなかった。
そしてガマは徹底的に僕を鍛えた。
「達、ええか。クイックを打つときはこのタイミングで飛べ」
「達、サインは2つでええ。オープンとクイックだけで」
「達、しんどくてもブロックは必ず飛べ」
「達、X攻撃やってみんか?」
*
今でも思う。
ガマがその情熱を、僕にではなく、チームに注いでいたらインターハイも優勝していたんじゃないかと。
結局、X攻撃は完成しなかったけど、僕らのチームは熟成した。
あのときの僕らは無敵だった。
……と思う。
ただし、『教室での2人制バレー』に限るが。
では、また。