ども、真面目さに心打たれた岡田達也です。
 
 
 
『鍵泥棒のメソッド』
オープニングシーンを稽古し始めた話。
 
2月4日の日記
『『鍵泥棒のメソッド』のメソッド』
http://ameblo.jp/okada-tatsuya/entry-12244479557.html
 
 *
 
メソッドがあるとはいえ、
「大の男を4人で担ぎ上げ、宙を飛ばし、頭から落下させる」
というのはなかなか難易度が高い。
 
今回のメンバーは
西川浩幸
山崎雄也
山根翼
竹鼻優太
新人抜擢ステージのときだけ
山崎雄也の代わりに畑中智行
 
稽古場で何度も何度も繰り返してみたがまだコツが掴みきれない。
 
 *
 
一昨日。
キャラメルボックスの入団オーディションが行われた。
かなりの劇団員が顔を揃えた。
 
あ!
初演で僕を担ぎ上げてくれたメンバーが揃ってるじゃないか!
畑中智行
小多田直樹
毛塚陽介
関根翔太
これは直接コツを聞ける絶好の機会だ!
 
 
オーディション終了後、男優陣に集合をかけテストに入った。
寒い季節だが僕は上半身裸になった。
服を着ていると持ち上げる側の手が固定されないので危ないのだ。
 
20時30分から、稽古場で脱ぎ始めるシュールさ……
だが、これも仕事だ。
仕方がない。
 
大内厚雄が近寄ってきた。
「僕は腰を持てばいいですか?」
……いらない
オマエは出演しないんだから参加しなくていい
 
小多田直樹が囁いた。
「ついでにズボンもパンツも脱いでもらえますか?」
……脱ぐ必要ない
稽古場で、劇団員が揃っている中でフルチンって何の罰なんだ?
 
 
「じゃあ、まず、初演のメンバーで上げてみよう」
テストが始まった。
 
と……
ものすごい安定感だった。
すげー
3年前のことなのに、完全に再現されている。
僕は持ち上げられているだけなので体感の感想しか言えないのだけど、腰回りが完璧にホールドされ、何のブレもなく地面に降ろされた。
腰を支えてくれているのは関根翔太だ。
 
僕は叫んだ。
「関根、関根、すげーよ!一体何をどうやってるんだ?今回、同じポジションに入る竹鼻に教えてやってくれ!」
関根は照れながら答えてくれた。
「へへへ。これにはコツが有りまして。こうやって支えながら、体のラインを少しずらして……」
 
へー
へー
なるほど
そうやってたのか
 
そこへ筒井俊作もやってきて、みんなで討論会になった。
「じゃ、もっとこうしたら良いのでは?」
「あれを真似すればいいんじゃないのか?」
 
僕は若人たちの姿を見て思った。
 
あぁ
うちのメンバーって……
なんてマジメなんだ!
 
手前味噌な話で申し訳ないが、マジメ度という点では他の劇団に引けを取らない気がする。
それこそが「不器用でも一生懸命に」という劇団のカラーの源なんだろう。
 
 
ちょっと感動しているところに、畑中智行が近寄っきてボソッと呟いた。
「いや、なんだかんだ言っても関根の腕力ですよ。あいつ、卓球やってたんですけど、かなり力が強いんです」
「……え?じゃあ、竹鼻に筋トレさせろってことか」
「それに尽きるんじゃないですか」
 
畑中よ
腕力で解決するならこの長い話し合いは何だったんだ?
 
初演のメンバーで検討するの図
 
 
 
では、また。