ども、みたらし団子が好きな岡田達也です。
左東広之(通称さとぅ)という後輩がいる。
悔しいが……
今、あいつのやることなすことに笑ってしまう。
どうしたんだ、自分?
ひょっとするとオレはさとぅのファンにでもなっているのだろうか?
もう、これは屈辱と言ってもいい。
*
入団した当時から地味で生真面目な男だった。
良い意味で言えば人の前に立とうとしない。
他人を押しのけても俺が前に出てやろう!なんて微塵も思わない男だ。
悪く言えば人の影に隠れるヤツだ。
「先輩たちとコンビを組むとちょっと安心するんですよね。ダメ出しが少なくて済みそうだから」
……おいおい、なんて正直なんだ。
つーか、先輩たちは隠れ蓑じゃねーんだよ。
入団したときから身体が硬い男だった。
前屈ができない。
開脚ができない。
オマケに動きも硬い
さとぅが動くとC‐3POにしか見えない。
入団したときからキッチリした男だった。
使ったリモコンは常に元あるべき場所に戻さなければ許されない。
場所はもちろん、それが縦横まで合ってなければ気持ちが悪いと言う。
そんな男と一緒に暮らしたら僕は一日で発狂する。
*
しかし。
そんなヤツも子供が生まれ、今や一児の父だ。
子育ても頑張っているらしい。
が、父親としての悩みがあるという。
「ダジャレ、言いたくなるんですよね……」
「あぁ、最近のさとぅはダジャレが多いな」
「年齢ですかね」
「いや、そうじゃないだろ」
「僕のオヤジがね、夜寝るとき「おやすみ」って言わなかったんですよ」
「なんて言ってたの?」
「お・さ・し・み」
「……」
「子供心にイヤでしたね」
「……そうだろうな。自分の父親に自信満々で「おさしみ」って言われたら、グレてやろうと思うな」
「はい」
「ちなみにオレのオヤジは「みすやお」って言ってたけど、それもすげーイヤだったぞ。何が面白いのかさっぱりわからなかった」
「僕は「おさしみ」とは言わないですよ。でもね、ダジャレを言いたくなるんですよね。これって血だと思うんですよ」
「……そうか?」
「自分がダジャレ言い出したら息子に嫌われちゃうんですかね?」
「……」
「でも言いたくなるんですよね」
*
どうでもいい。
まったくもってどうでもいい。
しかし、このことを真剣に悩むさとぅに笑わされてしまう。
日常がこんなだからか、稽古場でのさとぅも一々おかしく見えてきた。
『ゴールデンスランバー』でのさとぅの活躍に期待してください。
あ……
間違えた
では、また。
追伸
左東広之のご実家です。
『笹州』
https://tabelog.com/saitama/A1102/A110201/11020764/