ども、無断拝借の岡田達也です。

 

 

 

昨日の日記に対してコメントをいただいた。

その内容があまりにも面白く、次に書きたかったことにも繋がるので勝手にコピーさせてもらった。

 

(ここから)

いつも楽しく拝読しています。
わたくし、競馬の実況をなりわいとしています。
競馬(や、例えば相撲など)の様子を音声としての言葉でお伝えすると、どうしても情報を多くつめこみたくなり、結果、早口になりがちです。
以下は、わたしが修業時代に、先達から教わったことの受け売りですが、人間の処理能力には限界がある。特に、耳から入る言葉を確実に聞き取る力は歳とともに低下し、カンタンに言えば、早口の言葉は、それがどれほど聞き取りやすくても情報として有用に処理されなくなってしまう。
これを肝に銘じているわたくしは、「よくあれほど早口で喋れますね」と言われるたび、「早口に聞こえているうちはダメだ」と反省します。
競馬の実況アナにとって、「早口に聞こえないのに情報が充分であり、かつ、聞いていて気分が盛り上がる」と言われることこそ目指すべきだろうなあと思うのです。
タテってのはね、という岡田さんの日記を読んで(勝手に)共感したのは、速いばかりがスゴいじゃないよ、という意味合いのところです(…ええと、そういう意味もふくんでますよね?)。
極意は(…と、大上段に振りかぶってみますが)、「速くないのに、速く見える(聞こえる)」、そのスピードとテンポと、プラス、他人には教えられない(教えたくない、ではなく)感覚、にあるんでしょうか。
「バッティングはタイミングである。ピッチングとは、そのタイミングをいかに崩すかである」
27日に、元中日の今中慎二さんとトークショーをします。
緩急という意味では、星野投手に次ぐ方ではないかとおもいます。じっくりお話をうかがってきます。

(ミツオー)

 

僕の駄文を足さなくても、今日の日記はこの文章だけで十分な気もする。

けれど、それでは「コピペしただけじゃねーか!」というツッコミが間違いなく入るのでちょっとだけお話を。

 

昨日は殺陣に関してのことで書いた。

が、ミツオーさんのおっしゃる通り、これは喋りにも通じる。

 

 *

 

キャラメルボックスの芝居はどちらかと言えば速い。

演出の成井さんが好きな芝居がみんな速かったのでその影響だと思われる。

今でこそちょっと緩めになってきたが、20年前とかは「ガンガンしゃべれ!」というダメ出しをひたすらもらっていた。

「もっと速く」

「もっと大きく」

「間なんか取るな!」

若造の僕もひたすらその言いつけを守って喋っているつもりだった。

だけど結果は怒られてばかりだった。

 

ある日の稽古で言われた。

「実際のスピードならオカタツの方が速く喋ってるのかもしれないけど、西川のセリフの方が断然速く聞こえるんだよ。それは西川が自分のセリフの中でテンポを作って、勝手に緩急を持たせているからなんだけど……」

 

がーん!

西川さんはそんな高度なこと考えながらやってるの?

セリフ喋ってる最中に?

すごいなぁ

 

「でも、オマエにはわからないんだろうな。ハァ……」

 

……成井さん、そこでため息つかないでくださいよ

 

 *

 

今から20年も前のダメ出しだけど、今でも忘れられない。

「早く(速く)ないけど、早く聞こえる」

「時間はかかってないんだけど、ゆっくりに聞こえる」

あれ以来、この課題とずっと戦ってる気がする。

 

さらに。

年齢を重ねて、肉体的にはスピードが出しにくくなっている中でどうやって抗っていくか?

 

まだまだ戦いは続きます。

 

 

 

では、また。

 

 

 

ミツオーさま

勝手にお借りしてすみませんでした。

競馬実況なんて、とんでもなく面白そうな職業をされていらっしゃるんですね。

今中さんとのお話も興味津々です。

何かおもしろネタがあれば教えてください。