ども、記録を譲った岡田達也です。
昨日はダンスの振付日。
キャラメルボックスのダンスは25年前からすべて川崎悦子先生に依頼している。
『川崎悦子』
一世風靡セピアを世に送り出し、その後は第三舞台、宝塚歌劇団、劇団☆新感線などを手掛けている。
何かひらめくと「あたし、天才じゃない!?」と口にする、本当の天才肌。
明るく、それでいて厳しさを両立させる先生。
僕自身はこの先生に出会えたおかげで、自分の身体の使い方に興味が持てるようになった。
ある意味での恩人だ。
ボディロールという技からの3ステップという振り付けをもらった。
みんなが繰り返す。
が、上手くいかない。
業を煮やした川崎先生がボディロールを分解してみんなにやらせた。
何度も何度も繰り返す。
「はい、じゃあボディロールやってみて!5,6,7,8!」
みんなが必死で身体を動かす。
そして3ステップに繋げる。
その瞬間……
「ステップ踏まなくていい!100年早いわ!」
あっ……
デジャヴだ
*
24年前、『四月になれば彼女は』(初演)のとき。
ダンスの振り付けで僕は苦労していた。
今でも十分苦労しているが、当時は比較にならないほど何をするのも遅かった。
業を煮やした川崎先生がステップを分解してみんなにやらせた。
何度も何度も繰り返す。
「はい、じゃあステップやってみて!5,6,7,8!」
みんなが必死で身体を動かす。
それからのインサイドターンに繋げる。
その瞬間……
「おかだくん!ターン廻るなんて10年早いわ!」
これがキャラメルボックスでの「何かするなんて早い記録」だ。
結局、僕はデビュー作で踊ることも許されなかった。
一にも二にも下手っぴだからだった。
*
もう一度ボディロールをやらされた。
みんなはそこで止まった。
が、勢いのついた渡邊安理がついつい3ステップも踏んでしまった。
川崎先生が叫ぶ。
「だ、か、ら!100年早いって!」
あんりも叫ぶ。
「すみません!」
やった……
あんりは合計で200年早くなったぞ
僕の記録を越えていった……
あんりよ
この記録を保持していると、ゆくゆく笑い話のネタとして語れるからね
タイトルホルダーとして自分で語り継いでいきなさい
*
ダンス、振り付けは終わりました。
カッコよくなる予定です。
予定です。
……予定は未定です。
では、また。