ども、『達兄』こと岡田達也です。

 

 

 

僕の父親・隆夫さんは六人姉弟。

長女

隆夫

次女

三女

四女

五女

なんと隆夫さん以外は全員女性という構成。

男一人ということもあって甘やかされて育ったらしい。

(おばたちの一致した意見)

おかげで僕と母がいろいろ苦労した。

思い出しただけで涙が出てくる。

……という話をしたいわけじゃない。

 

隆夫さんの父親(つまり僕の祖父)は隆夫さんが中学生の時に亡くなったそうだ。

なので吉恵おばさんが父親代わりになって、弟や妹を育て上げたらしい。

まさしく『とと姉ちゃん』を地で行ってるような人だ。

とても面倒見がいい。

 

その伯母には子供がいなかったので、僕は幼い頃からずいぶん可愛がられた。

 

 *

 

先日、鳥取県倉吉市を中心に大きな地震が起きた。

実は長女の吉恵おばさんは倉吉に住んでいる。

旦那さんが亡くなってからは一人暮らし。

なので、鳥取市に住んでる両親も心配だったが、伯母のことも心配だった。


当日、 僕の両親から聞いて伯母の無事は確認できた。

バタバタしているであろうからその日を避け、翌日に電話してみた。

家の中のものはすべてひっくり返ってしまったらしいが、自分自身はなんともない、ピンピンしてるよ、と元気な声が返ってきた。

電話を切る際「ありがとうね、ありがとうね」と吉恵おばさんは何度も繰り返していた。

 

 *

 

昨日、宅急便が届いた。

大きなダンボールだ。

……何だ、これ?

 

開けてみた。

「誰がこんなに食べるんだ?」ってほどの『稲庭うどん』と

「誰がこんなに食べるんだ?」ってほどの『ねばりっこチップス』

(砂丘の長芋で作られた倉吉名物のポテチ)

が入っていた。

 

 

吉恵おばさんからの送りものだった。

 

「あんたはビールようけ飲むだろ?チップスはビールによう合うけなぁ」

 

「うん。それはそうだけど……」

 

「稲庭うどんはな、私が好きでよう食べとるだが!食べてみんさい、美味しいけぇ」

 

「うん。美味しいだろうな……」

 

「今度はコロッケ送ろうか?たっちゃん、コロッケ好きだが」

 

「いやいや、待って!おかしい、おかしい!」

 

「何がだ?」

 

「だって、地震があって大変なのはそっちで、何か送るとしたらこちら側のはずでしょ?」

 

「いらんいらん!おばちゃんは年寄りの一人暮らしだけぇ何も送らんでいい!」

 

「でも……」

 

「地震の後、電話してくれたが。嬉しかったけなぁ。そのお礼だ。で、コロッケはいつ送ればええだ?」

 

 *

 

『暮しの手帖』を創刊してないが、ひょっとすると吉恵おばさんは『とと姉ちゃん』のモデルかもしれない。

ちょっと気持ちが温かくなったお話。

 

 

 

では、また。

 

 

 

追伸

明日、朝一番の飛行機で和歌山の田辺に行きます。

日記はお休みするかもです。

向こうのネット環境がわからないので、もしも更新できなかったらごめんなさい。

その場合はツィッターなんかでつぶやきますね。