ども、普通の会社にも昼寝の時間を取り入れれば仕事が捗るのではないかと考える岡田達也です。
舞台俳優をやっていながらお恥ずかしい話だが……
非常に喉が弱い。
ついでに言えばハートも弱い。
ついでに言えば頭も弱い。
……やかましいわ。
自慢じゃないが声帯ポリープの除去手術を3回もやっているのだ。
僕の声帯は“普通の人とは開きの角度が真逆”らしく、
ちょいと負担がかかりやすい損な喉だそうだ。
おかげで喉に関しては本当に苦労してきた。
若い頃は、
嗄らして嗄らして嗄らして
怒られて怒られて怒られて
「何とか喉が強くならないものか?」をずっと考え続けてた。
歳を重ね、だんだん嗄らすことはなくなった。
それは
ボイストレーニングに通ったり、発声方法を勉強したり、
という努力が、少しずつ身に付いてきたのかもしれない。
そして何より……
きっちりと身体を温めることを覚えたから。
とにかく僕はアップに時間をかける。
体内の血流のスピードを上げて、しっかりと体温を上げておく。
そうすることで喉も温まり嗄れにくくなる。
我ながら感心する。
よくぞ24年もひたすらアホみたいにアップしてきたなぁ、と。
ま、今でもそれは変わらないのだが。
問題は……
マチネとソワレがある、一日2ステージの日だ。
マチネが終わると睡魔が襲ってくる。
とにかく眠くなる。
が、若い頃は喉がシャットダウンするのが怖くて眠れなかった。
「寝るな!寝ると死ぬぞ!」
というのは冬山で遭難したときの常套句だ。
僕の場合
「寝ると喉も寝てしまうぞ!喉が寝ると声が出ないぞ!声が出ないと成井さんに怒られるぞ!成井さんに怒られるということはすなわち死を意味しているぞ!」
と自分で自分を奮い立たせていた。
そして、瞼にマッチ棒を挟むなどして無理やり起きていた。
(もう少しマシな方法は無かったのか?)
ここ最近、3年前くらいからちょっとだけ眠るようになった。
眠る勇気を持てるようになった。
というか……
睡魔に勝てなくなってきた。
やつは芝居の邪魔でしかない。
あいつを退治しておかなければ集中力が持たなくなってきた。
一度喉を寝かせても再び起こせばいい。
それよりも身体の疲労を抜くのを優先しよう、という考え。
「10分15分寝るのがそんなに大変なことか?」と言われそうだが
本当にこれを実践するのにどれだけの勇気が必要だったか。
この変化は自分にとって大きなものだった。
*
朝も昼もひたすらロビーを走っているので、劇場スタッフさんに迷惑をおかけしている。
「何なんだ、この男?」という視線に負けないで、今日も明日もアップしよう。
そう。
『嫌われ松子の一生』
残すところ二日、2ステ続きなのです。
では、また。