ども、前フリを大切にしている岡田達也です。

 

 

 

東京、スッキリとしない天気が続いてる。

 

洗濯、困る。

僕は乾燥機も、浴室乾燥も、部屋干しも苦手で、

何が何でも外に干してバリッと乾かしたい派なのだ。

やっぱりそれが気分が良い。

ちなみに

洗濯物は干したいが、演劇界からは干されたくないと思っている。

 

……さておき

洗濯といえば忘れられない思い出がある。

 

 *

 

「押すなよ、押すなよ!」と言っておいて、押される。

いわゆる「前フリ」。

これがピタリとハマると笑いが起きる。

……はずだ。

 

 *

 

小学生の高学年の頃だったと思う。

当時の洗濯機は二層式だった。

その洗濯槽が回っているのをただただ眺めているのが大好きだった僕は、よく洗濯のお手伝いをしていた。

 

ある日。

いつものように洗濯機を回そうと準備していると、横に置いてあるボトルに目が留まった。

「なにこれ?」

母・秀子さんに尋ねた。

 

「それはね漂白剤と言ってね、汚れを落として白くするものよ」

 

汚れを落として白くする?

普通の洗剤と同じではないか。

 

「ちょっと違うのよ。もっと強力というか、部分的に使うというか……」

 

それは素晴らしいではないか。

 

ここで秀子さんはハッとした表情を浮かべ

「それは使わないでね!いい?使わないでね!絶対に使わないでね!」

何度も何度も念を押した。

 

……人は、なぜ、繰り返されると、ガマンできなくなるのだろう?

 

この場合、

秀子さんが上島竜兵ちゃんで、僕がリーダーということか。

 

……僕は、ちゃんと、言われたとおりに、強力な漂白剤を、浴槽に、入れた。

 

それから数十分後。

洗濯物を干すときに、秀子さんがお気に入りのワンピースを手にしたまま、血相を変えて怒った。

「漂白剤、入れたでしょ!」

 

そこまでは鮮明に覚えているのに、ここから先の記憶が無い。

 

残念ながら笑いが起こらなかったということは……

あれは前フリではなかったのか?

 

 *

 

40年近く前の話なのに忘れられない。

しくじりってそういうものだ。

 

というか

僕の人生、しくじりだらけだ。

 

あ~あ、早く晴れないかな……

 

 

 

では、また。