ども、元カープの川口投手が鳥取出身だということがいまだに自慢の岡田達也です。



この秋、『嵐になるまで待って』で伺う広島県廿日市でワークショップをやってきた。
下は現役高校生の演劇部から、プロ志望の若者、そして研修の一貫ということでクリームパンで有名な『八天堂』の社員さんまで、幅広い方たちと充実した時間を過ごせた。

一応、言っておくが「演劇のワークショップ」である。
けっして「崖っぷち人生を送る男の生き方」だとか
「なぜあのときオレは道を間違えたのか?」というような、生き方指南の内容ではない。





参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
自分の体を知ることや、少し良い声を出すことなど、何か一つでも感じてもらえることがあったなら幸いです。

 * * *

小多田直樹をアシスタントに連れて行った。
コイツは僕よりも15年近く後輩だ。
僕は社会人の経験もあるので「後輩たるもの先輩に気を使うべき」というふうに教えられて育った。

行きの新幹線の中で。
僕は窓際、小多田は通路側に座っていた。
僕は『嫌われ松子の一生』の台本を読んでいた。
小多田はスマホをいじっていた。

それはいい。
それはかまわない。

二人の間には肘掛けがある。

この場合、肘掛けはどちらに優先権があるのだろう?

僕は広島に着くまでの4時間、一度も肘掛けを使わなかった。
いや、使えなかった。

ヤツが、ずーっと、肘掛けを占領していたからだ。

……
……

肘掛けごときでとやかく言うつもりはない。
僕はそんなに心の狭い男ではない。

しかし、僕は教わった。
「後輩たるもの先輩に気を使うべきだ」と。


これから東京に戻る。
4時間、肘を畳んで小さくなって過ごす時間がやってきた。

はーぁ




みなさんは譲り合うようにしてくださいね。



では、また。