ども、テレビドラマに出演するよりラジオパーソナリティに魅力を感じてしまう岡田達也です。



僕は1968年生まれ。
いわゆる「テレビっ子」と呼ばれる世代に分類される。
「テレビっ子」とは……
幼い時からテレビがあり、テレビを見て、その影響を受けて育った子供または世代

自分ももれなくそうだった。
子供の頃からテレビが有り、朝から晩まで見ていた。

『おはようこどもショー』は毎朝欠かさなかったし
(ロバくんが大好きだったなぁ)

『帰ってきたウルトラマン』に憧れ
(そのくせピンチに陥るたびに「なんでさっさとスペシウム光線を出して終わらせないんだろう?」と可愛げのない疑問を持ってはいたが)

『仮面ライダー』にライダーキックを教わり
(今でも後輩たちに見舞っている)

『みなしごハッチ』を見て涙を流し
(涙の量で言えば『星の子チョビン』の最終回のほうが上だった)

将来は『ゴレンジャー』の中のミドレンジャーになりたいと思い
(子供の頃は緑色が好きだった。だからホークスファンになった)

『8時だヨ!全員集合』をどれだけ楽しみにしていたことか。
(笑いの教則本です)

ここに挙げたものは、僕の世代に定番の、本当に代表的な一例で、これ以外にも多くのテレビ番組を楽しみにし、見て育った。

 *

母の秀子さんはあまりテレビを見なかった。
ニュースはチェックしているようだったけど、バラエティ番組などは一切見ない人だった。
その代わりラジオを聴いてることが多かった。
とくに家事をしているときは好んでラジオを流していた。

子供心に不思議だった。
「なんでお母さんはテレビを見ないんだろう?なんでラジオなんてつまらないものを聴いてるんだろう?」と。
ウソのような話だけど、本気でそう思っていたのだ。

ある日、秀子さんにテレビの面白さを教えてあげようとした。
「お母さん、テレビを見たほうが良いよ。ラジオより面白いよ!」

……人生の先輩に向かって、なんという発言。
幼くて、身勝手で。
ま、実際に幼かったからしょうがないけど。

そんな僕に秀子さんは言った。
「そんなことないよ。ラジオだってとっても面白いよ。それに、ためになる話が多いのはラジオの方だし」

ためになる話?
なんじゃそりゃ?

「永六輔さんの話なんか、どれだけ聴いてても飽きないし。あの人の話は面白い」

永六輔?
誰だそれ?

 *

僕も学生になり『ヤングタウン』や『オールナイトニッポン』を聴くようになった。
少しずつラジオの魅力に気付き始めた。
この頃はためになる話ではなく、笑いや、音楽のためのラジオだったけど。

30歳の後半くらいからだろうか。
『土曜ワイド』という番組を欠かさず聴くようになった。
気が付けば永さんの話(魅力)にどっぷり浸かっていた。

博学であり、雑学を持ち、どこか尖っていて、それでいてよく笑う。

このおじさん、すごいな
もっと聴いていたいな

人の話(言葉)って面白いんだな

お母さん、大人になってようやく永さんの魅力がわかってきましたよ。

 *

今の僕はテレビよりもラジオを聴いてる時間のほうが圧倒的に多い。
(俳優としてどうなんだ?)
そうなったのは間違いなく永さんの影響だ。

僕の人生に影響を与えてくださってありがとうございました。

合掌。



では、また。



追伸

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