ども、殺されかけた岡田達也です。



昨日の開演前。
本番のためにあれやこれやと準備を進めていた。

身を清め
心を清め
お酒をガマンし
演劇の神さまに感謝し
髪の毛を七三ではなく八二くらいの横分けにし
本番に向けて気持ちを高めていた。

そして、ケータリングのコーナーに向かった。
その角を曲がる瞬間……

殺気を感じた。
あれは間違いなく殺気だった。

人はすごい生き物だと思う。
言葉では説明できない、肌で感じる何かがあるのだ。

僕は立ち止まり、隣を見た。

いた。
黒いヒットマンが!
いや、デューク東郷が!
いや、メカゴジラが!

いや
よく見たら上川隆也先輩だった!

二人とも無言で数秒間、見つめ合った。
その数秒の間に、何十往復という他人には見えないやり取りという名の真剣勝負がなされた。
周りを取り囲んでいた後輩たちは笑っていたが、僕は必死だった。

そして。
僕は死ななかった。
まだ生きていた。

「何しに来たんですか? 今日、僕、出番が少ない方ですよ」

「だから今日、観に来たんだよ」

可愛くない。
実に可愛くない。

オマケに
「今年も梅酒売ったんだって? 何やってるんだよ?」

いいじゃないか。
あれはもはや季節の風物詩なのだ。

オマケに
「三津谷くんとの役者ブログ読んだよ。何、大阪でのこと話そうとしてるんだよ!」

いいじゃないか。
実際にあったことなんだから。
しかも話さないでやめておいたのだ。
どちらかというと褒めてもらいたいくらいだ。

 *

そんな緊迫感のある開演前を過ごし、本番を終えた。

僕の出番のところは寝ているかと思ったが、意外にもちゃんと観てくれていたようで。
「あそこの場面で髪の毛をああしろ」
「下ネタをもう少しやわらげろ」
「コスいことしやがって」
などの罵詈雑言……
いや、アドバイスをもらった。

これで明後日の伸介から、またリニューアルされる。
……予定だ。

 *

聞くところによると
「あいつがまだ竜馬をやってるんだから、オレがやっても大丈夫かもな」
と言っていたらしい。

ま、先輩がそう言うなら仕方がない。
僕も重い腰を上げるとするか。

6度目の上演となる『また逢おうと竜馬は言った』
キャストは
オカモト・岡田達也
竜馬・上川隆也
でやります。
(あくまでも予定)

……観たい人、いるのか?



では、また。