ども、久しぶりにバカップルな岡田達也です。



初日の幕が開いた。

なるほど……
そうなのか
そうくるのか
そういう反応なのか

古くからのキャラメルボックスのお客さん
比較的新しいキャラメルボックスのお客さん
D-BOYSのお客さん
熱烈な坂本竜馬ファン
展示ホールでやっている沖縄物産展と間違えて劇場に来てしまったお客さん
など、いろんな方がミックされていた客席だった。

これはなかなかに手強い。
ストレートに俳優としての技量が問われる。
だって、知ってるお客さんばかりに寄り添うわけにはいかないから。
「初日のお客さんに助けられました!」なんて呑気なことを言ってる場合じゃない。
いつだってそのつもりでやってたけど、昨日も冷や汗が流れっぱなしだった。

そして、今日も新たな初日。
熱い汗も、冷や汗も、ついでに昨日のお酒も流すのだ。
流した汗と酒は嘘をつかない。
(……ん?)

まずはなんとしても
客席の空気を動かして、お客さんの熱量を高めること。
それができなきゃ負けだ。

 * * *


2500ステージ、いろんな役を演じられたでしょうが、実像に一番近い役、遠い役はなんでしょう?
予想。
遠い役。断トツで湯川学(笑)
近い役。「ブラフラ」 のキャプテン。または、「ミラージュ」 の酒屋のあんちゃん!
(PAL)


湯川学(『容疑者Xの献身』)が遠いのは、彼が“天才物理学者”だからでしょうか?
ちょっと待って下さいよ。
なめてもらっちゃ困ります。
こう見えて“博打打ちの天才”と呼ばれたことは何度もありますし
後輩たちに「天才って呼んでいいよ」と普段から言ってますから。
みんな遠慮して呼んではくれませんが……。

冗談はさておき。
湯川だって遠いですし、今回の坂本竜馬だって自分にとっては遠い遠い存在です。
あんなスケールのデカい大人物のエッセンス、僕のどこにも持ち合わせていません。

それから
僕はバカな宇宙刑事でもないし
二つ目の声で人殺しもしてないし
メスのニワトリでもないし
中年のネズミでもないし……

どの役も遠いです。
遠く感じます。
もちろん距離感は違いますが。

だから演じるときは苦労の連続です。
「もしも、もしも、自分が天才物理学者だったら?」
「もしも、もしも、自分が薩長同盟を結ばせるほどの豪傑だとしたら?」
そんな有り得もしないことを考えながら役を作るのですから。

ただし、例外として。
『TRUTH』の野村弦次郎という役どころは
「キャラメルボックスでの自分の立ち位置と近いかもなぁ」
と思った覚えがあります。
というか、あれは登場人物がほとんど当て書きされてましたからね。

それと。
『水平線の歩き方』の岡崎幸一に関してはこちらが勝手に親近感を抱きました。
これはキャラクターと言うより、彼の育った環境設定に、ですが。


これからも、遠い役も近い役も、鳥取県知事の役も演じてみたいものです。



では、また。