ども、久しぶりにプライベートでネクタイを締めた岡田達也です。



昨日、パーティーに出席した。

『長田育恵・第19回鶴屋南北戯曲賞受賞 お祝いと感謝の会』

昨年出演させていただいた
『蜜柑とユウウツ ~茨木のり子異聞~』
で、彼女はこの賞を受賞した。
それをみんなでお祝いしようというもの。

グループる・ばる、てがみ座のメンバー、
出演者に関係者、スタッフさん、劇場さん……
全部で60人ほどいただろうか。

出席するまでは
「自分、パーティーって柄でもないしなぁ。しかも、お店は天上が高くて真っ白な内装のイタリアンらしいじゃないか。絶対に場違いだろうなぁ。赤ちょうちんのお店でやってくれたら気楽でいいのになぁ。隅っこで静かにしてるしかないのかなぁ。それとも借りてきた猫のようにしてるかなぁ。でも、きっとフリードリンクだよなぁ。だったら早めに酔っ払ってしまうという作戦もありだなぁ」
というような腰が引けた状態だったが実際に顔を出してみると、知り合いの俳優やスタッフさんが数多くいてホッとした。
何より、稽古で遅れてきた久保貫太郎(クロムモリブデン)の姿を見たときは
「この香川照之さんを圧縮したような男が参加してるなら自分も良いか」と安心した。


冒頭の挨拶で長田さんはこんな感じのことをしゃべった。

「戯曲を書くというのは孤独な作業です。いつも「あー、もうダメだ!もう書けない!」ってなりながら一人で必死に書いています。
でも、舞台の初日になると「これは私が3~4ヶ月前、つまり今の私よりちょっとだけ前の自分」が、苦しんで苦しんで書いたものが立体化されるのを目の当たりにするんです。
それは、演出家さんの手を経て、俳優さんがセリフを口にして、スタッフさんが無理を聞いてくださって……。
そのとき「独りじゃないな」って実感するんです。逆に、芝居ってこんなに多くの方の力がなければ成立しないんだなと思うんです。
演劇ってマンパワーだなと思います」

あぁ、長田さんらしい素敵な挨拶だなぁ

……なんてボヤッと考えていたらマキノノゾミさんに変わった。

「長田さんの言うとおりで、戯曲というのは実に多くの人の手に渡り、そして読まれます。
人によっては「コイツ、書いた俺よりもこの本に詳しいんじゃねーか!?」と思うほど読み込んでくださるスタッフさんもいます。
あまつさえ俳優なんかは、自分が書いた言葉を覚えてくれて、それを一ヶ月以上も口に出し続けるのです。
だから、絶対に恥ずかしい物は書けません。書いてはイカンのです」

あぁ、マキノさんらしい尖った挨拶だなぁ

というか……

こんな挨拶聞かされたら、こっちの身が引き締まるわ!
ひょっとしてこの脚本家二人
グルになって俳優にプレッシャーかけてるのか?

という良い挨拶だった。

それにひきかえ……
突然振られたとは言え、木野花さんと小林隆さんと僕の三人はとんでもないグダグダな挨拶しかできずに会場の失笑を買ってしまったけど、それはご愛嬌ということで。




台本に書かれた言葉
もっともっと大切にしよう。


……今まで大切にしてなかたわけじゃないですよ。
いや、本当ですって!

なんで僕が書くと嘘くさいんだろう?



では、また。