ども、落ち着いた大人を目指す岡田達也です。



昨日はラジオドラマの収録だった。

大きな声では言えないが……
これがまた、僕のような落ち着きのない人間には、とても苦痛な作業だ。

ラジオの収録にもいろいろある。
小さなブースに一人で入って椅子に座って読むパターン。
これはまだ良い。

昨日の場合は違う。
大きなスタジオの中に、収録スペースと、控えてる場所が同居しているパターン。
そう。
同一空間にすべてがあるのだ。
そこに八人の出演者がいて、出番になるとマイクの前に近寄っていってセリフをしゃべる、というやり方。

一般の人が思い浮かべる静かな場所の代名詞と言えば図書館だろう。
が、収録スタジオの静けさはそれとはレベルが違う。
密閉された部屋
防音設備がほどこされた壁
足音が立たないカーペット
座ってもギシギシ言わない椅子……
これらが完備されている上に余分な音は壁に吸われていく。
一言で言えば「異様に静か」なのだ。

小学生のとき通信簿に
「貧乏揺すりのクセがあります。直しましょう」
と書かれた。

中学の時の通信簿に
「とにかく落ち着きがありません」
と書かれた。

高校生の時、担任の先生に
「素行に問題あり」
と言われた。
(……これは種類が違うな)

キャラメルボックスに入団しても。
コンビを組んでいた中村恵子先輩に
「あんたはどうして出番の直前、袖にいるときにジッとしていられないの?」
と訊かれたことがある。

そんな僕が
おそらく日本でトップ10に入るであろう落ち着きのない僕が
“自分以外の収録の間は息を殺して微動だにできない”のだ。

「そんな大袈裟な~」と思うなかれ。
冗談ではなく、
咳払いはもちろん
衣服の布ズレもダメ
台本をめくる音(ペーパーノイズ)もNG。

ましてや
髪の毛を掻きむしることも
(ふつうしないだろ?)
高見盛のように頬を叩いて気合いを入れることも
(誰と戦うんだ?)
食後に必ずやってしまう「ふー、食った食った」と言いながらの腹をバシバシ叩く行為も
(おっさんか?)
何一つできない。

結果

う、うおおおぉぉぉ!!!
だ、だれかあああぁぁぁ!!!
お、おれうをををぉぉぉ!!!
こ、こからあああぁぁぁ!!!
だ、だしてくれいぃぃぃ!!!

と叫びたくなる。


好きでやってる仕事だけど、自分のような人間には根本的に合わないのかもしれない。



では、また。