ども、ラクダ侍こと岡田達也です。



僕は子供が喜ぶ話を知らない。
アンデルセンも、イソップも、グリムも、日本の昔話も。
普通は親が読み聞かせるものだろうけど、我が家ではその習慣がなかった。
確認したことはないが
・両親も興味なかった
・話して聞かせるのが面倒くさかった
・絵本を買う金があるならパチンコにつぎ込みたかった
・子供を超リアリストに育てたかった
のいずれかだろう。
おかげで僕は知ってる童話や昔話が皆無だ。
例えば『シンデレラ』
とても有名な話だ。
が、僕はこのお話を語れない。
試してみよう。

「たしかシンデレラという女の子が主役で
なんやかんやでいじめられていて
どういうわけだか城に出向き
ガラスの靴でいかしたツイストを踊り
わざと片足を残して
それを手掛かりにして王子さまに自分を探させることに成功した
思わせぶりな女の物語」

……何かが違う気がする。
この話には「カボチャの馬車」か「カボチャのスープ」か
そんな小道具が必要ではなかったろうか?
そう考えるとやはり不完全だ。

あぁ、ちがうちがう……
またどうでも良い前置きが長くなってしまった。
今日書きたかったのは、昨日BOO WHO WOOLの稽古に参加した、ということ。

今回のお話『たっくんの出会った鬼』は
僕の幼少期の体験をベースに、石川寛美先輩が脚本を書いたもの。
その中に劇中劇として『桃太郎』と『泣いた赤鬼』が出てくる。
で、『桃太郎』の立ち回りを付けに行ってきた。

普段やっている殺陣とは違って、あくまでも子供向けの立ち回り。
だからこそ
楽しく、わかりやすく、ワクワクできるもの
そんなことを考えながら段取りを決めていったのだけど。
これがとても楽しかった。
「こうすれば笑ってくれるかな?」
「こうやれば喜んでもらえるかな?」
この作業の先に子供の笑顔があるかと思うと、無い知恵絞ってでも考えようとする。

「キャラメルボックスで一番アダルトな俳優」
「ファンタジック・シアターにエントリーできない俳優」
など、子供に愛される世界観とは無縁の男だが、ちゃんと仕事はしてきた。
……と思う。
いや子供だけじゃなく、大人も楽しんでもらえるんじゃないだろうか。

子供でも、大人でも、多くの方に観て欲しい。
お時間が合えば是非。

『たっくんの出会った鬼』
http://www.caramelbox.com/stage/bww/



では、また。



追伸

桃太郎で良かった。
ギリギリこのお話は知っていた。