ども、となりの芝生は青く見える岡田達也です。



稽古の休憩中。
時間は夕方の5時。

腹が減った。
とても腹が減った。
夕方というのはどうにもこうにも腹が減る時間帯だ。

ケータリングには池岡くんが差し入れしてくれた大量のカップ麺がある。
「腹が減ったならそれを食べればいいじゃないか?」
その通りである。

だが。
夜、どか食いとがぶ飲みをしなければならない。
腹がはち切れるほど食べ、血液とアルコールを入れ替えるほど飲まなければならない。
それは誰に頼まれたわけでもないし、どう考えても体によろしくなさそうだ。
しかし、その時間は自分を甘やかす大切な時間なのだ。
欠かすわけにはいかない。

逆算する。
夕方の5時、カップ麺を食べる。
稽古が終わって夕食を食べる。
普通の人なら何てこと無いだろう。
が、夕食のときの過剰なカロリー摂取が待っているおじさんとしては、
この夕方のカップ麺が脇腹の贅肉に繋がってしまうことが目に見えてわかる。
ここはガマンだ。
忍の一字だ。

……と。
三浦剛が同じタイミングで空腹を感じたようだ。
「腹減ったな~。今5時か。ちょうど良い時間だ。ラーメン食べようかな」
いい。
ヤツは食べてもいい。
まだ自分よりも若く、体も大きい。
消費カロリーも大きいはずだ。
ここで食べても問題はないだろう。
しかし、ヤツも極力ガマンしているようだ。
わかるよ、その辛さ。

……と。
山田悠介くんがポツリと言った。
「僕も食べようかな。僕ね、いくら食べても太らないんですよ。だから頑張って食べて太らないと、着物が似合わないし」
イラッとした。
“いくら食べても太らないんです”だと?
なんて羨ましい発言だ。
こっちは食べたいのをガマンしているというのに。

……と。
その横で前山剛久くんが『緑のたぬき』を食べ始めた。
殺意がわいた。
この小顔の男前、たまたま偶然なのだろうが、堪え忍んでいる僕の目の前で「ふー、ふー」と麺に息を吹きかけ実に美味そうに食っている。
ひょっとして僕への当てつけか?
これがキャラメルボックスの後輩なら足腰が立たないくらいのローキックをぶち込んでいるところだ。
前山くんがDステの子で良かった。
それにしても男前というのはカップ麺を食べているだけで絵になる。

……と。
それを見ていた鍛治本大樹が言った。
「なんで人が食べてるのを見ると食べたくなるんだろう?」
わかる。
とってもわかる。
とてもおいしそうに見えるのだ。
人が食べているカップ麺には不思議な魔力がある。
しかし、かじもとも僕と同じ人種だ。
夜の飲食が待っているためここはガマンのしどころだろう。
前山くんに「食べたらどうです?」と促されてもジッとこらえていた。


Dの子たちはカップ麺を食べ
Cのおじさんたちはガマンをする。

なんてわかりやすい図式なんだ。
そう思った5分後。

筒井俊作がカップ焼きそばのお湯切りをしていた……



では、また。