ども、繰り返す岡田達也です。



昨日は稽古休み。

湘南の海にオープンカーで駆けつけて遊ぶ
自家用ジェットで富士山を見下ろしながら空中遊泳する
思いきってアラブに石油を堀りに行く
春巻きを200本ほど喰らう
さてさて
どの空想で時間を過ごそうかと思案していたら
朝から殺陣稽古があることを思い出しすべての空想を諦めた。

稽古場に向かう。

こう見えて師範代だ。
本番はアクションクラブの武田さんに殺陣を付けてもらうが
それまでは僕が責任持って基礎練習をリードしなければならない。
飲みたい気持をグッとこらえ、しらふで稽古場に向かった。
(なぜ偉そうなのだ?)

稽古場に付いた。

アシスタントをしてくれている小多田直樹が到着していた。
そして次々に出演者がやってくる。
Dのメンバー、キャラメルボックスのメンバー……
それが全員、男だ。
どいつもこいつも男だ。
男祭りではないか!
稽古場に集う男と、男の数だけの木刀。
あぁ、なんて暑苦しい。
このクソ暑い夏に、もっとも避けたい光景が稽古場に生まれてしまっている。
やはり湘南に行くべきだった、と多少の後悔を抱きながら稽古を開始した。

* * * * *

ちょっとだけ真面目な話になるが。

僕の基礎練習は素振りが多い。
最初の1時間近くはひたすら素振りだけに費やす。
でもって、これがキツイ。
派手な動きは一切無く、ひたすら同じ動作を繰り返してもらう。
これをやらせるのは心苦しい。
きっと振る側は面白くないだろうし、体力的にももっともしんどいことは分かるから。

でもでも。
例えば。
プロ野球選手でホームランバッターに成長したからといって
素振りをしない選手がいるんだろうか?
安打製造器であるイチロー選手が素振りをしないのだろうか?
直接会って確認したことはないが、きっと人一倍振り込んでいるんじゃなかろうか?

ひょっとすると、素振りを繰り返していようがいまいが
舞台上である決まった動きをやれていればそれほど影響は無いかもしれない。
だけど付け焼き刃の体裁きというのは、見る人が見ればすぐにバレてしまう。
お客さんはバカじゃない。

美しく
力強く
しなやかで
自在に振れるようになるためには
繰り返し素振りをするしかない、と思うのだ。


Dのメンバーもワークショップを重ねるうちに理解してきた。
「素振りをやります」と言うと
「えーっ!」と加治くんが声を上げ
「持ってくれよ、オレの体!」と和田くんが叫ぶ。
そう。
素振りがひたすらしんどい作業だということを分かっている。
そして陳内くんもシオンくんも開始5分で汗まみれになる。

だけど。
みんな苦しそうになるが、その後はとても良い顔してる。
今は大変だと思うけど、どうか頑張って振り込んでほしい。
振った回数は嘘をつかないから。

おじさんも頑張るから、若人たちも頑張れ!






では、また。