ども、初日間近の岡田達也です。



昨日は場当たり(テクニカル・リハーサル)。
今日の昼間はゲネプロ(最終通し稽古)。
普通なら今日の夜に初日を迎えるのが常だ。
が、今回は変則的なタイムテーブルなので初日は明日の夜。
これが、なんだか、
焦らされているような
お預けをくわされているような
ちょっとモヤッとした気分にさせられてもどかしい。
「ここまできたら早く幕を開けたい!」という前向きな気持と
「まだあの緊張感を味わいたくない」という後ろ向きな気持が同居している自分がいる。
まるで恋する乙女のようだ。

……その例えは正解なのか?

* * * * *

一昨日、セットチェンジの時の話だ。

組み上がったセットのサイズが間違っており、少しだけ木材を切ることになった。
舞台監督さんがノコギリで切り落とした。
舞台上での作業だったので、パンチカーペットの上におがくずが落ちてしまった。
まぁ、良くあることだ。
掃除をするしかない。

こういうときに舞台でよく使われるテクニックなのだが……
ガムテープを20cmほどの長さで切る。
粘着面を表にして輪っかを作り、手の指にはめる。
そして、汚れているところをトントン叩くと、汚れがガムテに付いてくる。
つまりは『コロコロ』の人力版みたいなことだ。

僕はすぐさまガムテを切った。
2本切った。
自分と、そして側にいた小多田直樹くんにも渡そうと思って。

小多田は装置部で長いこと活躍している。
舞台監督さんからの信頼も厚い。
最近では他の現場の仕込みのアルバイトにも借り出されるらしい。
それほどの知識と経験があるのだ。
ガムテを渡せば、今、何をすべきなのか、言わなくても分かってくれるだろう。
そう思った。
いや、そんなことさえも考えなかった。

彼にガムテを一切れ渡した。
僕は自分のガムテで輪っかを作り始めた。

次の瞬間
「パチン!」
という音と共に右脚のスネの部分に痛みが走った。

「いてっ!」
そう言いながら右脚を見ると、痛いと思ったところにガムテが貼ってあるではないか……。

えっ?
これは一体?

事態を把握するのにちょっと時間がかかった。

あれ
もしかして
小多田が
オレの脚に
ガムテを貼り付けたのか?

暑がりのボクは短パンで作業している。
当然、スネ毛丸出しだ。

うぉ、うぉ、うぉたぁだぁぁぁぁああああああ!!!!!!

われ、何さらしてくれとるんじゃぁぁぁあああ!!!!!!

このクソボケぐぅわわわああああああああああ!!!!!!

どこの世界に、先輩のスネ毛にガムテを貼るバカがいるのだ?
百歩譲ってそのようなイタズラをするのなら後輩にではないのか?

ヤツはニヤニヤしながら
「あれ、ボク、何でこんなことしちゃったんだろう?」
と、全く反省の色を見せることなくボクの脚からガムテを引き剥がした。

いっ、いっ、いってぇぇぇぇええええええええ!!!!!!

ガムテにはキッチリとスネ毛が引っ付いていた。


……あのー
こんなこと自分で書いておいて何なんですけど……
「キャラメルボックスって、ひょっとするとバカの集団?」なんて見捨てないでください。
たまたま、たまたま、です。
そんなことが毎日続いているわけではないです。

きっとこの件に関しては小多田くんがツイッターなどで言い訳してくれると思います。
キャラメルボックスの品位を落とさないためにもちゃんとした理由説明を期待します。


さぁて、今日はどうやって仕返ししてやろう。

……品位はどこに行った?



では、また。