ども、不可解な夢で目覚めた岡田達也です。



まぁ、夢とは、往々にしてそういうものだろう……
しかし、何というか、いつにも増して理解できない内容だった。

* * * * *

少なくともキャラメルボックスの旅公演ではないと思う。
本番中だったら、もう少し緊張感のある状態だと推察する。
が、みんなゆったりしていた。
とてものんびりしていた。
だから、あれは、ただの旅行なんだろう。

場所は小笠原諸島のとある島(だと思う)。

空港に到着して出迎えに来てくれたのは女優の萬田久子さんだった。
「なぜあなたがツアコンを?」という疑問をぶつけることができないまま、彼女に案内され、空港内のエスカレーターに乗って上のフロアに向かった。

エスカレーターに乗ってるとき、僕はポケットからiPodを取り出そうとして手を滑らせてしまい、落としてしまった。
iPodはエスカレーターを転げ落ちていった。
あ!拾わなきゃ!
そう思って下を見た僕は固まってしまった。
下のフロアが海に変わっているではないか!
ということはこのエスカレータは海の中から上っていることになる。
な、なんだ、これ……?
とにかく早く上に行かなきゃ!
このエスカレーター、沈んでしまうぞ!
しかし萬田さんは慌てることなく笑顔を浮かべて、上のフロアまで案内してくれた。

そして。
案内された先は今日の宿泊先であった。
そこはホテルでもない。
旅館でもない。
ただの民家だった。
エレベーターを上った先に民家だなんて……
まぁ、いいや。

「お世話になります」
そう言って頭を下げると……
「まぁ遠慮しないでゆっくりしていきなさい」
と青い作務衣を着た藤岡琢也さんに声をかけられた。
「……さ、サッポロ一番だ」
あまりの驚きにそんな失礼な言葉が出てしまった。
それだけではない。
「狭いところだけどね、のんびりしていってね」
そう言ってお茶を運んでくれたのは山岡久乃さんである。
「!!!!!!」
な、なんなんだ!
どういうことだ?
ここは『渡る世間は鬼ばかり』のロケ現場か!?
しかし不思議だ。
僕は『わたおに』を観る習慣はなかったし、そもそも藤岡さんも山岡さんもお亡くなりになっているぞ。
これは一体……

「短い時間ですがよろしくお願いします」
僕の隣で頭を下げたのは上川隆也先輩だった。
「!!!!!!」
た、たかやん先輩!
いつのまに、僕の隣に!?
これはつまり俺たちはバディでこの家の世話になるということなのか。
たかやん先輩と同部屋なんていつ以来だろう?

そんなことを考えているとふすまが開いてとなりの部屋から大きな男が顔を出した。
藤岡弘さんだった。
「……ほ、本郷猛」
もうここまで来ると何が何だかわからない。
「さぁ、君たちもこのミットをめがけて蹴ってみなさい!」
そう言うと、彼はミットを構えて僕と上川さんに蹴りを要求した。
そして、僕は。

蹴った。
狂ったように蹴った。
この状況があまりにも理解不能で、とにかくその得も言われぬ恐怖から逃れるために蹴りまくった。

そのとき。
「達也、止めろ!蹴るんじゃない!これはすべて罠だ!」
たかやん先輩が何かに気付き僕を止めた。


ここで目が覚めた。


どなたか、この夢から想像される僕の深層心理を紐解いてほしい。
……自分では何もわからない。
まぁ、夢とはこういうものなのだろう。



では、また。