ども、目に弱い岡田達也です。



私は「完全無欠」な人間だ。

ちょっと腹黒く
ほんのり顔色も黒く
食い物に意地汚く
アルコール中毒ではあるけど完全無欠だ。
(……おそらく完全無欠の意味を理解していないのだろう)

そんな私だが、弱点が一つだけある。
「目」だ。

視力は良い。
右も左も1.5という、バリバリの遠視だ。
老眼がスタートしたものの基本的にはよく見える。
子供の頃からメガネに頼ったことはない。
当然、コンタクトを使用したこともない。

で、だ。
「1万円あげるからコンタクトをはめて」と言われても遠慮する。

恐い。
とても恐い。

目に異物をはめ込むなんて行為、私には無理だ。
正直に言うと、他人がコンタクトをはめているところすら見ていられない。
ひーっ!ってなる。
当然、僕の視力が悪くなろうがレーシックの手術を受けるつもりは毛頭無い。
ほとんどの仕事を断ったことがない私だが、万が一、カラーコンタクトをはめる仕事のオファーがあった場合はお断りする。
もちろん、死ぬまで白内障にはならない予定だ。
だから何が何でも糖尿病になるわけにはいかない。


昨日。
野暮用があって母親の秀子さんに電話した。
すると、いつもは明るい声の彼女が声を潜めている。

「今ね、病院に来てるの」

え!どうしたの?具合でも悪いの?

「ちょっと目がね……」

うん。目がどうした?

「目の中に異物感があって」

……うわっ。何それ

「逆まつげが入っちゃったらしくて」

あいたたたたたたた

「しかも1本や2本じゃないの。ズラーッとね」

……ちょいちょいちょい勘弁してよ

「でね、今日まつげを切り取る手術することになってね」

……まてまてまて

「今から手術で、今日は入院するのよ」

ひーっ!

「目にメスを入れるの初めてだわ」


僕は「頑張ってください」と他人行儀な言葉を残し電話を切った。
今日の午後には退院するそうなのでもう一度電話してみようと思う。


こんな話を書いてるだけなのだが、書いてる間中、僕は目をショボショボさせている。
そしてちょっと涙がこぼれそうだ。

目、こわい……。



では、また。