ども、しっくりきた岡田達也です。



役作りの方法は人それぞれだ。
そして千差万別だ。

内面の特徴(心理面の考察、思考のクセなど)から考える人
外側の特徴(身体的表現、しゃべり方など)からアプローチする人
中には「役作りは得意じゃないんで」と放棄する人
(まさか自分のことじゃないだろうな?)
など、いろんな人がいる。

多田直人に誘われた。
「達也さん、一緒に銭湯に行きませんか?」

いきなりの誘いにビックリした。
どうした?
オレの裸を見たいのか?
はたしてそれだけなのか?
真の目的はその先か?
申し訳ないがオレは男に興味がない。

「役作りも兼ねて、ですよ」

あぁ、なんだ、そういうことか……
それなら安心だ。

『鍵泥棒のメソッド』を観た方はおわかりだろう。
この2人が銭湯に行くというのは、非常に重要なシーンとして描かれている。
まぁ、2人で風呂に入ったからといって芝居作りに影響するとは思えないが「役作りで銭湯」という言い訳が面白い。
同じチームとしてちょいと話をしたかったのだろうけど、それに引っ付けての銭湯か。
元々風呂好きだし何の問題もない。
稽古終わりに出かけた。

案の定だが。
多田直人の肌は白い。
非常にキレイである。
ひるがえって……
自分の肌は黒い。
顔色ほどではないが多田に比べれば十分に黒い。
やはり「White」と呼ばれることに慣れない自分をここでも感じる。

その後、食事の席にて。
お酒の勢いも手伝って僕はこぼした。
「やっぱり、オレはWhiteって呼ばれることに慣れないんだ。いまだに「じゃあBlackからやります」って言われたら体が反応しちゃうんだよな」

ヤツが名答を出してくれた。
「だったら「白濁」で手を打ちませんか?」

おぉ!
イイね!
チーム「白濁(はくだく)」

白くにごっているなんて。
一体、どんなチームなんだ?
でも、少なくとも白よりはしっくりくる。

そういえば。
僕はベルギービールが大好きなのだが(ヒューガルデンとかヴェデットなどのホワイト系が特に)、日本ビールという会社が『白濁』(しろにごり)という商品を出しているではないか!

『白濁』
http://www.nipponbeer.jp/lineup/iview.php?pvw=dt&pid=28

缶をひっくり返して飲むというインパクトのあるビール。
すっかり忘れていた。


多田直人と風呂に入った。
チーム名も白濁に決まった。
これで、また、役に一歩近付いた。
今夜あたり『白濁』を買いに行ってみようかな。
さらに役が出来上がってしまうかもしれない。

……気がする。



では、また。