ども、赤いニットを購入した岡田達也です。



ネットで古着のニットを見つけた。
『ポールスミス』というブランドのもので、おそらく定価で買えば恐ろしく高いものだが、古着ということありとても安価だった。
(自慢ではないが僕の洋服の多くは中古品だったりする。貧乏だからではない。古着に見せないように工夫したり、安く手に入れることが大好きなだけである。本当だって。信じておくれ)

色は赤だ。

僕は数年前まで赤い洋服を一切持っていなかった。
白、黒、青、カーキ……などの色遣いがほとんどで、身に付けるものの中に赤が見えるのは、せいぜい靴下に入っているワンポイントの刺繍くらいのものだった。

赤は苦手だった。
いや「赤が似合わない」と思い込んでいた。

特別な理由はない。
子供の頃から「なんとなく」苦手だっただけだ。
もちろんゴレンジャーの中ではアカレンジャーではなくミドレンジャーが好きだった。

……話を戻そう。

数年前、チラシの撮影で赤い衣裳が用意されていた。
「うゎ、赤だ……。似合わないだろうな」
そう、思った。
しかし、用意された衣裳にNGを出すわけにもいかない。
しぶしぶ袖を通した。

すると……
「達也さんが赤を着るなんて珍しいですね。よく似合ってますよ」
と、スタッフの子に言われた。

え?
似合う?
赤が?

「ひょっとして赤も悪くないのかも……」
僕は恐る恐る鏡を見た。

うん、まぁ、どうなんだろう……
やっぱり見慣れないし……
似合ってるかどうかはわからないな……

すると隣にいた畑中智行に
「あれ?達也さんが赤なんて!あんまり見たこと無いですね!でも、結構イケてるじゃないですか!ま、オレの次ですけどね」
と、おちょくられながら言われた。

やつがどこまで本音だったかはわからない。
だけど、立て続けの二人の発言は単細胞の僕を目覚めさせた。

あ、そうか。
そうなのか。
僕だって赤が着られるのか。


自分の体型やら顔やらを客観的に見て「赤が似合わない」と思い込んでいたのは自分自身で、他人から見たらそうでもないらしい。
どうやら僕の客観性なんてあてにならないようだ。
その事実は、なんというか、少なからずショックだった。

いつだって自分は「こういう人間に見えていたい」「こう見えていてほしい」「こう見えているはずだ」という思い込みで生きている。
だけど、他者からだと真逆に見られる事なんて、生きていれば多々あることじゃないか。

例えば、自分は「情に厚い」と思って生きている。
が、周りのみんなは「あいつは薄情だ」と思っているなんてことがある。

芝居なんかだとそんなことはしょっちゅうで、演出家の要求通りに演じているつもりが「ちっともそう見えないんだけど」なんていうすれ違いは毎日のように起こる。

つまり
自分のことなんて意外とわからないものらしい。
もっといえば
自分の魅力なんて他者が決定するものだ。

「オレは青が似合うんだ。コレを着てるときの自分は魅力的なはずだ」と思っていても、第三者が「岡田達也は青が似合う」と思ってくれなければ何の意味もない。
魅力につながらない。
それはただの思い込みである。


長々と書いてしまった。
ま、今では赤も着られるようになった、というお話。

自分自身の思い込みとは意外と厄介ですな。



では、また。



追伸 その1

『ヒトミ』
『あなたがここにいればよかったのに』
本日千秋楽です。
当日券あるようです。
お時間とお金に余裕があればサンシャイン劇場へお越しください。
お待ちしています。


追伸 その2

AmebaStudio Reading Room
~アメスタ朗読劇シリーズ~
「5 years after」再放送

21日(金・祝)に放送しました番組の再放送が決定しました!
本番終了後の大盛り上がり「アフタートーク」も必見です!
ぜひご覧ください!

◆再放送日程◆

3月25日(火)22:30~23:30
3月31日(月)22:30~23:30
4月6日 (日) 23:00~24:00

放送はこちら⇒http://studio.ameba.jp/user/ticketBroadcast?stage_id=39

初めてアメスタをご利用の方はこちら:
http://studio.ameba.jp/user/guide

ポイント購入方法はこちら:
https://studio.ameba.jp/user/charge


作・演出 堤泰之(プラチナ・ペーパーズ)

出演者:
岡田達也(演劇集団キャラメルボックス)
笠原浩夫(StudioLife)
曽世海司(StudioLife)

朗読劇の内容をちょっとだけお話しすると…

20歳の男は苦しんでいた。そんなある日、見知らぬ男から電話がかかってくる。
男は5年後の自分だと名乗る。

25歳になった男は人生絶頂だった。

そんな中、30歳になった男から電話がかかってくるが…

3人の俳優にお送りする1人の男の人生。

朗読劇の後のアフタートークも!
お楽しみに☆