ども、鬼退治ならぬピロリ菌退治に向かいたい岡田達也です。
先日、内科に行った。
3ヶ月ぶりの内科だ。
よくわからないが、胃潰瘍が完治した後も薬を飲めと言われ、もう一度検査するという。
そのターゲットはピロリ菌らしい。
ピロリ菌。
名前がふざけている。
……と思うのは僕だけだろうか?
何というか「ピロリ」という響きがひょうきんすぎて怒る気にもなれない相手だ。
だが、こいつを居座らせておくとろくなことがないらしい。
世の医療機関では退治を勧めているそうだ。
* * * * *
「岡田さん、その後の調子はいかがですか?」
まったく問題ありません。
絶好調です。
世界征服も間近だと思われます。
「それは良かった。潰瘍も問題無さそうですね」
ストレスが引き起こしたなんて嘘っぱちでしょう。
僕は常にノーストレスです。
「ですが……」
何か?
「ピロリ菌の方は残念ながら退治できなかったようです」
えっ?
「まぁ、正直に言うとこのお薬で退治できるのは7割の方で、残りの3割の方はダメなんですよね」
僕はその3割の人間なのですか?
プロ野球選手なら3割打てば上等だと思うのですが。
「……ふざけている場合ではありません。お薬を変えましょう。それを一週間飲んでいただいて再検査です」
再演とか再現フィルムとは嫌いじゃないですが、再検査は苦手です。
「……話を進めます。で、一つ問題がありまして、」
僕の顔ですか?
親からもらったこの顔のどこが問題なんですか!
「……岡田さん、お酒がお好きでしたよね?」
好きとか嫌いの話ではありません。
僕の体に流れているのです。
一般の方は血が流れているそうですが、僕はケガをすると黄金の液体が流れるんです。
「このお薬を処方している間は、もう一度禁酒してもらえますか?」
……
「大丈夫。前回も見事に禁酒に成功されたではないですか。岡田さんならきっとできます。たかが一週間です」
いや、あの、なんというか、あの地獄をもう一度ですか、
「今日からにしますか?明日からにしますか?いろいろご予定もおありでしょうから」
……明日からでお願いします。
さっさと始めれば良さそうなものだが「その日の晩酌を力一杯済ませてから禁酒に入ろう」という、ダメな人間の見本のような答えをしてしまった。
頼むよ、ピロリ。
酒が飲めなことが小多田直樹にバレると「わっ!しゃばいなー、シャバ憎じゃないですか!」とバカにされること請け合いなのだ。
だから、早く消えておくれ。
では、また。