ども、引っ掛かった岡田達也です。



1月はバーゲンのシーズンである。
街の中は「SALE」の文字で溢れかえっている。
「○○%OFF」の文字が躍っている。
赤い文字がショウウィンドウにベタベタと張り付いている。

幸せな季節だ。
洋服好きの僕にはたまらない時期だ。
普段ならば入らないようなお店にまで顔を出し、何かみっけもンはないかとウロウロする。

だが。
今シーズン、ちょっと金欠気味で(年俸は3億円近くあるのだが……。なぜなんだろう?)買い物は控えめにして、見て楽しむことが多かった。

『リーバイス』の新宿店に行ったときのこと。
素敵な色のニットが新作で出ていた。
うわ!これはいい。
どれどれ
うん、色も良いが手触りも良い。
これが安くなっていれば買っても良いかな……

値札を見てみた。
「セール除外品 19800円」

……
……

セール品ではない。
オマケに2万円近くするではないか。
僕は泣く泣く諦めた。

* * * * *

昨日、高円寺の古着屋さんに行った。
高円寺というのは東京の中央線にある街で、ミュージシャンを夢見る若者と、演劇の世界で食っていこうと足掻く若者と、チャリンコを引きずって歩くおばさまとで街の7割をしめる不思議な街だ。
オマケに、ココには古着屋さんが異様に集まっている。
なんで?と訊ねたくなるほど古着の街だ。
そして、いつだって究極のコスパを目指す僕は、この街で洋服を購入することが多い。
(念を押しておく。貧乏だからじゃない。コスパのためだ)

昨日は、今度の舞台で使用する衣裳を探しに行った。
……はずだった。
実は、衣裳はほとんど決まってはいる。
だが、もう一工夫できるかもしれない。
もうちょっと良いものはないだろうか?そんなアイテムが無いものだろうか?と、店内をウロウロしていた。
すると……

あ。
これは。
1月にリーバイスで見かけたニットじゃないか。
そうか。
今年の新作なのに、すでに古着屋さんに並んでいる。
持ち主の人、すぐに飽きちゃったんだな……。
全然傷んでないし。
新品同様じゃないか。
でもな。
元値が2万円近くしたからな……。
値札を見た。

「4000円」

うほっ!
ラッキー!
僕はそのままレジに向かった。

こういうときの「見つけてしまった!」感じ、「やってやったぜ!」的な高揚感、「これだから古着屋巡りはやめられない!」という自己満足の極み、など、おそらく「他人様にとってはどうでも良いこと」が、「自分が楽しく生きていく上では必要なこと」だったりする。

結局、衣裳に関するものは何一つ購入せず、それなのに、僕は意気揚々とお店を出た。
このように、僕はいつだってセール品やら古着屋さんの「お得感」という罠にはまっている。

そして、今日、2月になった。
ココだけの話だが……
セールの時期が終わって胸をなで下ろしている。



では、また。



追伸

先日、収録されたインターネットラジオで、作・演出のきたむらけんじくんが語ってくれています。
よろしかったら聴いてみてください!

『ふぁんふぁんふぁんコラボックスGOLD』
http://www.artistboxx.com/radioboxx/program_contents/f3cboxx140129.mp3