ども、たーくんこと岡田達也です。



いや、嘘だな……
「たーくん」と呼ばれたことなど一度もない。


「マーくん」こと田中将大投手のニューヨーク・ヤンキースへの入団が決まった。

本当にすごい。
いや、すごいとは思うのだ。

けど。
あまりにも次元の高いところでの話だけに、ひょっとすると野球好きの自分ですら、その本当のすごさ(価値)を把握できていないのではないか?という気さえしてくる。

* * * * *

3年ほど前だったか。

新神戸オリエンタル劇場で公演をしていた。
終演後、飲みに行くことになった。
待ち合わせ場所として、劇場に直結しているオリエンタルホテルのロビーに集合となった。

ロビーのソファに座っていると……

おや?
イーグルスのユニフォームを着た選手たちがゾロゾロとロビーにやってきた。

おおっ!
おそらくは『ほっともっとフィールド神戸』(昔のグリーンスタジアム神戸)で試合を終えた選手たちが、宿であるオリエンタルホテルに戻ってきたのだ!

いやいや、圧巻だ。
テレビ画面で見てるだけではわかりにくいかもしれないが、かれらは本当にデカイ。
鍛えられた体であるということがユニフォームの上からも一目でわかる。

そんな中で、ひときわ大きな男が、一人で、バッグを担ぎ歩いてきた。

マーくんだ。

うわっ
デカイ
体が持つ迫力がすごい。

にしても、かっこいいな……

偶然だが、彼は、一人で立っている僕の方に向かって、ドンドン歩いてきた。
向こうも一人だ。
これはチャンスだ。
僕の中で「握手してもらおう!」という欲求がわいた。
こんな機会、一生に一度かもしれない。

マーくんが近付いてきた。
僕がチラチラと彼の方を見ていたのだろう。
彼もその視線に気付いたのか、こちらを見た。

目が、合った。

100%、合った。
間違いなく合った。
それは嘘じゃない。

その証拠に、僕は「握手してください」の一言が言えなかったのだ。

わりと図々しい人間だと思う。
(実際、そう言われる)
マーくんと握手も、そんなにハードルの高いことではないと思っていた。

だけど。
視線の合ったときの、彼の迫力
というか、全身から放たれるオーラの凄さに一歩も足が出なかった。
試合直後ということもあっただろう。
興奮状態にあったのかもしれない。

ただただ、僕はのみ込まれた。

* * * * *

その後の彼の活躍は周知の通り。
今年は無敗でシーズンを駆け抜けるという、今後誰も成し得ないであろう記録まで打ち立ててメジャーに挑戦する。

どうか、活躍してほしい。
あのとき僕に見せてくれたオーラは、さらに大きくなっているはずだ。

頑張れ、マーくん!
オレも7年で161億稼げるようになってみせるぜ!

……
……

スミマセンでした……



では、また。



追伸

第58回岸田國士戯曲賞最終候補に
『チルドレン』の作・演出を担当する瀬戸山美咲ちゃんが残った。
これまたすごい。
来月の発表が楽しみでしょうがない。

美咲ちゃん、獲ってしまえ!