ども、ホスト未経験の岡田達也です。
芝居を観に行った。
その名も『私のホストちゃん』。
公式HP
http://www.hostchan.jp/
共演した上鶴くんが出演しているので行ったのだが……。
これが、まあ、青山劇場にイケメンホストがわんさか登場してくる煌びやかなお話。
「みんなホンモノのホストか?」と疑いたくなるほどの良い男ばかりで
(もちろん実際は俳優さんばかり)
良い男好きの女性には目の保養になること請け合いの舞台だった。
当然客席は9割9分若い女性で、僕などおそろしく場違いな空気だったが、芝居は想像以上に面白かった。
ホストの芝居など「きっとナンパな作品なんだろうな」と思っていたが、いやいやどうして、物語もパフォーマンスも質の高いものでとても楽しめた。
どうやらホストというのは、こちらを気持ちよくさせてくれるプロのようだ。
* * * * *
昔『TRUTH』という芝居をやっていたときのこと。
(しかも初演のとき)
芝居をやりながらも一攫千金の夢を見ていた僕は思いついた。
和風ホストクラブを作れば当たるのではないか?と。
おぉ!
我ながらナイスなアイディアではないか?
開演前に着物に着替えているみんなを見て、カツラをのせているみんなを見て、楽屋で並んで座っている男たちを見て、これはイケル!とふんだのだ。
* * * * *
「いらっしゃいませ。『倶楽部上田』にようこそ。当店の師範代であります㠶平(西川浩幸)です。今日はご指名はございますか?」
ぞろぞろ登場してくる男たち。
「当店No1の鏡吾(上川隆也)です」
「青レンジャー系の英之介(大内厚雄)です」
「弟キャラの三郎太(南塚康弘)です」
「無口が売りの虎太郎(清水誉雄)です」
「理屈なら誰にも負けません、隼介(菅野良一)です」
「当店の塾頭の弦次郎(岡田達也)です」
㠶平に紹介され、着物のまま片膝を着く男たち。
全員が二本差しなのでソファに座るときが若干大変なのだが、決まった時間になると敵が出てきて斬りかかってくるので外すわけにはいかない。
そして繰り広げられる剣殺陣のショータイム。
それがこの店の売りなのだ。
「危ない!弦次郎!ピーンチ!」
お客さんから弦次郎に応援の声が飛ぶ。
「弦次郎、うしろー!」
まるで「志村うしろー!」だ。
弦次郎の背後に忍び寄る鏡吾の殺気にお客さんもドキドキする。
そして必殺技『不知火』が店内の空気を切り裂く。
どうだろう?
なかなか日常では経験できない世界だ。
喉が渇けばお客さんに甘え、『ドンペリ』ではなく長野のお酒『真澄』をオーダーしてもらう。
「○○さまより『真澄』いただきました!」
沸き上がる歓声。
「それでは『真澄コール』行かせていただきます!」
若い三郎太が中心になって一気コール。
「ますみ(ますみ!) ますみ(ますみ!) 純米(よりも!) 吟醸(吟醸!) 大吟醸(字余り!) そいつを手に取り(お銚子で!) そんな私はお調子者!(いただきます!)」
ピンドン(知らない人は調べてね)などは一気できても、日本酒の一気はなかなかキツイ。
しかしそこはホストの仕事だ。
コールと共に煽る男ども。
うん。
実に面白い。
* * * * *
ここまで書いておいて何だが……。
アイディアは悪くない気がするのだけど、なんだか成功する確率がとても低い気がする。
この企画の何がいけないのだろう?
つーか、もうちょっと考えることは無いのだろうか?
では、また。