ども、大阪から更新の岡田達也です。



昨日の続き。


小学校に放送委員会なるものがあった。
放送室から何かしらアナウンスしてくれるのが仕事。

例えば……
「あと3分で休憩時間が終わります。急いで教室に戻りましょう」
とか
「5時になりました。用事のない生徒はお家に帰りましょう」
というようなことだったと記憶している。

で。
彼らの花形の仕事が『給食時間における校内放送』だった。

この時間は彼らが好きにできる。
(もちろん先生の監修の元だったろうけど)
そして給食時間は長いので、長いこと喋れる。
(きっと嬉しかったはずだ)
さらに。
ここが一番肝心なのだが。
全生徒が、割と、しっかり、放送に、耳を、かたむけている、ということ。
コレは放送委員のプライドをくすぐられること間違いない。

* * * * *

番組は曜日によって内容が決まっていた。
何曜日だったろう?
生徒からのリクエストを受け付けてながす(自分でかけてほしいレコードを持って行く)、というコーナーがあった。

「今日のリクエストは○年○組の藤井くんで、ピンクレディのサウスポーです」
てな具合で紹介される。
する方も気持ちいいだろうが、紹介された方もクラスでもてはやされる。
「すげー!オマエのが読まれた!」
など、結構な騒ぎになる。

僕はチャンスを伺っていた。
いつか読まれてやろう。
しかもピンクレディや西城秀樹なんかじゃなく、もっとインパクトのある曲を!

……そうだ。
ブッチャーの入場テーマ曲だ。

あの不気味な音楽は給食時間には不似合い極まりない。
きっと学校中が騒ぎ立てて「リクエストした6年1組の岡田達也は何者だ?」となるに違いない。
僕は家からレコードを持って行って放送委員会の子に渡した。

それから数週間。
待てど暮らせど僕のリクエストは流れない。
おかしいな、と思っていると……

「岡田くん、この曲は流せないって」とレコードを返された。
理由を訪ねると「先生が「曲が乱暴すぎる」って。それにプロレスの曲でしょ?だからだって言ってたよ」

がーん!
しっかり検閲されていたのか!

それにしてもひどいじゃないか!
プロレスの曲って!
それは後付けであって、元々はピンクフロイドの曲だぞ!

* * * * *

あぁ。
なんて懐かしくて、悲しい話なんだろう。

実はこの続きがあるのだが、それはまた明日。



では、また。







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