ども、諦めが悪い岡田達也です。



今回、ゲストにD2の上鶴徹(通称・ツル)くんを迎えている。

23歳と若い。
オマケに男前だ。
さらに177cmと背が高い。
それなのに体重は55kgほどしかない。
アルコールと欲と脂にまみれた僕の身体とは比べものにならないほどスッキリしている。

顔合わせであったとき
そのチャラチャラした服装と外見から
「あぁ、いかにも現代の若者っぽいなー」
と昭和のおじさんは思った。
中身までチャラ男だったらどうしようと思っていたが彼は真逆だった。

とんでもない好青年だった。

具体的な話は省くが
とにかくしっかりしている。
家族の話、現在の仕事の話、自分の将来の話……
少なくとも僕が23歳のときとは比較にならない。
僕は「今日の飲み屋はどこにしようか?」だけを考えて生きていた。
が、ツルは、自分の人生を見据え、どうすればそれらが実現するのかを常に考えながら行動している。

で。
お芝居も実に魅力的なのだ。

上手いとか下手ということではない。
「ダメ出しをもらい、それを租借し、次の芝居に反映させる」
というのは俳優なら誰もがやらなければならない仕事だが
歳を取ったり、経験を重ねると
「オレはこうやりたいんだよね」とか「そんなこと言われても」など
我が強くなり、なかなか演出家の言うことを聞かなくなる人もいる。
だがツルはその若さもあって
実に素直に、どうすればそのダメ出しをクリアできるか?を真摯に考え、次の稽古にぶつけてくる。
それだけでも見ていて気持ちいい。

そして、ここが重要なのだけど……
その、伸びしろがハンパないのだ。
通し稽古を重ねるたびに上乗せされるものの量が自分なんかとは比較にならない。

それが、とても羨ましい。

僕だって頭を固くして稽古にのぞんでるワケじゃない。
だけど、この年齢になり、今までに得てきたものを考えると、ツルのようなジャンプアップができない。
なんだか嫉妬してしまう。


実はこの感覚
前回の東京ハートブレイカーズで初めて共演した上山竜司くんにも同じことを感じた。
以前はそんなことなかったのだけど
若者の芝居というか、輝きというか、粗さというか
何かしらそういうものを羨ましいと思ったのだ。

無い物ねだりをしてもしょうがない。
でも、自分だって彼らのようにずっと右肩上がりでいたい。
技術云々はともかく
「魅力的であれること」に限界は無いだろうから。
その幅は小さかろうが、ずっと上を向いていたいものだ。


そんなこんなでツルに良い刺激をもらっている。
残す稽古も3日。



では、また。