ども、「達也の日」をいつにしようか悩んでいる岡田達也です。



「父の日」がある。
「母の日」がある。
「こどもの日」がある。
最近では
3月3日が女の子の節句で
5月5日が男の子の節句で
間を取って4月4日が
「オカマの日」だそうだ。
そんな日まで存在するのなら何でも有りだ。
ならば
「達也の日」くらい創っても問題はあるまい。

……。

そんなバカなこと考えてないで
さっさとバラを送ろう。
(ウチの母親はカーネーションよりもバラを好むのです)

* * * * *

稽古場に向かう前に事務所に立ち寄った。
エレベーターが開くと
何故だか理由はわからぬが真っ黒に日焼けした
(本人に訊いても答えないので、日焼けマシンとか、ろくな理由じゃないと思われる)
小多田直樹がアルバイトに来ていた。

最近、僕はステンレスボトルにティーバッグだけを入れて
事務所でお湯を入れてから稽古に持参する、ということが多い。

小多田の目の前でお湯を入れていると……
「ちょっと、お湯泥棒止めてもらえます?」
とヤツが言ってきた。
オマケに昨日はカップの味噌汁も持参していたので
続けてそこにもお湯を入れると……
「どれだけお湯を盗むんですか?」
と畳みかけてきた。

その態度は、十二分に、僕の琴線に触れたので、あとで、ちょっと脅しをかけておいた。

「おい、お世話になった大家さんも稽古場にいるってわかってるのに挨拶もないのか?しかも顔出すなら手ぶらはないよな?」
そのように小多田に伝えておいて、と製作部の女の子に頼んだ。

これは、ボク流の、ちょっとした冗談だ。
そのつもりだった。

数時間後。

「おつかれさまです!」
の掛け声と共に小多田直樹が稽古場の扉を開けた。
手にはイッパイのジュースとお菓子があった。
「これ、よかったら召し上がってください!今日はこれで失礼します!」

ゲストの上鶴くん、清水さんなどに訊かれた。
「あれ?なんで小多田さんが差し入れにいらっしゃったんですか?」

「いや……、その……、小多田は気が効くヤツだからね」
ヤツを持ち上げてその場を済まそうとした。
が。
坂口先輩が本当の理由を言ってしまった。
「どうせ、たっちゃんが脅したかなんかでしょ?」
さすが年の功である。
するどい。

その後、ゲストの方の態度が妙によそよそしくなったのは言うまでもない。

今後の芝居作りに影響しなければいいのだが……。
口は災いの元、だ。



では、また。