ども、茫然自失の岡田達也です。



……消えた。
文章が消えてしまった。
ほとんど書き上げて最後の一行を打っているときに
何か変なところを押してしまった……。
いつも以上に苦労して書いた日に限ってコレだ。
今から思い出しながら書き直す。

もう泣きたい。

* * * * *

先日、大阪で劇団鹿殺しの『BONE SONGS』を
昨日、赤坂でクロムモリブデンの『連続おともだち事件』を観た。

両作品とも面白かった。

両者とも作品のテイストはまったく違えど
「客席に対する全力度合い」は共通しているように思う。
そう
いろんな意味で「体を張っている」のだ。

最近、舞台上での運動量が落ちていると感じている自分には痛烈だった。
昨日の終演後、観に来ていた温井摩耶に
「体張ってるね、それに比べて自分は動いてないからな~」と
思わずこぼしてしまったところ
「年齢相応な運動量というものがありますよ」
と慰められた。

フム。
マーヤの意見は正しい。
だが、僕が感じた感情は決して後ろ向きなものではなく前向きな思いだった。

昔は芝居を観に行っても何も考えずに舞台上に身を任せることができた。
だけど自分が芝居をやるようになってからは
「この人上手いな。こんなふうにやれるにはどうすればいいだろ?」とか
「こんなアプローチがあるんだ。いつか使えないかな?」とか
「この間でしゃべるとこの言葉は面白いんだ」など
どうしても同業者目線で観てしまうことが多くなった。
そしてそれは
必ず自分より年上の方の芝居を観るときに感じることだった。

そんなこんなで時は流れ、僕もすっかりおじさんの45歳。
気が付けばうち以外の若い劇団のメンバーともたくさん知り合いになった。
「達也さん!」と呼んでくれる若者がキャラメルボックス以外にもいっぱい増えた。
そんな彼らの芝居を観て
「ああ、まだ負けてられないな」
という刺激をもらえたのだ。
それは、言い換えれば「若さに対する嫉妬」かもしれない。

彼らと同じように大声は出せないかもしれない。
(喉も弱いしな)
彼らと同じように無駄な動きを繰り広げることはできないかもしれない。
(腰も痛いしね)
でもでも
「いや、まだまだオレだってやればできるはず!」
という思いは捨てたくはない。
そう、老け込む年齢ではない。
(ま、そう思っている世間のお父さんが運動会で全力出すと、足が付いていかずに転けるんだけど……)

そして
そんな感情を抱かせてくれた二つの芝居に感謝なのだ。

* * * * *

あぁ
何とか書き直せた。
一瞬、「今日はお休み!」って宣言してふて寝しようかと思ったけど。
でも、今日書かないと腐りそうだから頑張った。
そうそう。
文章ってね、賞味期限があるような気がするのですよ。



では、また。