ども、ウエディング・ケーキに入刀した経験を持たない岡田達也です。



共演者の井之上さん
何度も書くが、元『カクスコ』のメンバーで
そのカクスコ、僕は20年前からファンをやっていた。
当時「日本で一番好きな劇団!」と公言していただけに
その解散のときのショックたるや半端無かった。

その後、同郷繋がりで原田さんと知り合いになれたときも嬉しかったが
やはり、こうして「お芝居で共演できる」というのは何ものにも代え難い喜びがある。
(これこそ演劇を長く続けているご褒美なのかもしれない)

井之上さん
当時から一癖も二癖もある芝居をする方だったが
今もその切れ味は衰えていない。
例えて言うなら「井之上節」なるものが存在していて
「普通、そんなふうにセリフをしゃべったら成立しないだろう」
という言い回しでも井之上さんがしゃべることで妙味が生まれる。
悔しいが、これは努力では手に入れることのできない才能だ。

だが。

コレが共演者の特権なのだが
僕は誰よりも近くで、そのセリフの面白味を堪能することができる。
そして、ココが肝心なのだが。
その技術を盗むことができなくとも
その面白さを増幅させる役回りを担うことができるのだ。

基本的には井之上さんが放り込んできた球を僕がレシーブする構造が多い。
昨日も稽古場の隅で「ツッコミ」と「合いの手」との入れどころを2人で再確認した。
今まではフリーでアドリブ的にやっていたのだが
そろそろ詰めていかないと散らかったままになってしまう。
コレをやってしまうと稽古場での笑いは少なくなってしまうけど
(みんなが見慣れてしまうからね)
お客さんに見せるには絶対に必要な作業だ。

そして、この、初めての共同作業が、非常に楽しい。
僕の勝手な感想かもしれないけど「手が合う」。
「面白い」と思える部分が近いと笑いの作り方も早いのだ。

今回の芝居、決して爆笑シーンがあるわけではないが
クスクスと、ジワジワと、そんなふうに笑ってもらえるところが用意してある。
芝居の本筋から外れないように
共同作業によってまだまだ探っていきたい。


唯一心配なのは
井之上さん、酒を飲むと長っ尻で朝までコースが多いんだよな……。
そんなところまで手が合わなくてもいいのに。



では、また。