ども、やっとこさ我が家の芝居を観てきた岡田達也です。



何度も書いてるけど。
僕は子供の頃から童話も読み聞かされなかったし昔話も聞かされなかった。
もっと言えば本を買い与えられることもなかった。
両親がケチだったわけじゃない。
それに
少なくとも母親は日本の純文学が好きな人で
今でも実家の本棚には有名処がズラッと並んでいるくらいだから
本嫌いな親というわけでもない。
(それから瀬戸内寂聴さんもたんまり並んでいる)
おそらく
「僕が自発的に興味を抱いて読みたい!」
と言えば本を買い与えてくれたのだろう。

そんな母親が今までに2冊、「読みなさい」と買ってくれた本がある。
1つは『星の王子さま』
そしてもう1つが『アルジャーノンに花束』。

どうしてそれらを薦めてくれたのか?
理由を話してくれたわけではない。
「素晴らしい作品だよ」くらいの説明しかなかったと思う。
そうして僕は20歳くらいのときにこの作品に触れた。
そのときの自分の感想を細部までは覚えていない。
確かに素晴らしいと思った。
これは面白いと思った。
ぼんやりとそんなことだけ覚えている。

そして昨日。
20年以上ぶりに触れた『アルジャーノンに花束』は相変わらず素晴らしかった。

母親がこの本を薦めてくれた真意はわからない。
だが
チャーリーよりもずっとずっと重い知的障害を持った息子を抱えた母と
その後に健常者として生まれてきた僕にこの本は必要だったのだ。
それが再確認できただけでも良かった。

そして
キャラメルボックスがこの作品を上演できる日が来て良かった。

* * * * *

今回の芝居、メインキャストの2人がダブルキャストになっている。
それぞれ「イグニス」と「アクア」と命名されているらしい。
ココだけの話……
これが記憶できない。
どちらがどちらかなのがいつまで経っても覚えられない。
それは今日のタイトルを見てもらえれば分かるだろう。
次に観に行ったあとの日記は
『アルジャーノンに花束』 丈二と岡内の方
で決まりである。

あ。
これも恥ずかしいので口外しないで欲しいのだけど……
次の『広くてすてきな宇宙じゃないか』がトリプルキャストになっている。
僕はいまだに自分のチームが何なのか、覚えられないでいる。
あのチーム分け、僕にはレベルが高すぎる。
昨日も何人かに「達也さん、秋はどのチームですか?」と尋ねられ
一文字も浮かんでこなかった僕は「……黒だったかな」と答え
後輩たちに呆れられてしまった。

僕のIQもチャーリーのように飛躍的に伸びる日は来ないものだろうか。



では、また。