ども、心臓が停止しそうになった岡田達也です。



月末である。
家賃の時期である。
(もちろん、年俸3億円もらっているという設定で生きている以上
「オマエ、一軒家じゃないのかよ!」
というツッコミ、怒号、紛糾は甘んじて受け入れる覚悟はある)

家賃200万円のマンションに住むことを夢見つつ
家賃数万円を手にして
愛車のフェラーリに乗り込むことを夢見つつ
愛車のチャリンコに跨って銀行に出掛けようとした。

家から100mほど走った瞬間だった。

僕の左後方から
「ぎゃーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!」
という若い女性の絶叫が僕に浴びせられた。

かなりの至近距離で。
とんでもない音量で。
僕は反射的にブレーキを握りしめた。

次の瞬間、僕の目の前を子ネコがものすごいスピードで横切った。

「おおっ!」
次は僕が声を出す番だった。

ギリギリ、本当にギリギリセーフで、僕はそのネコちゃんを轢かずにすんだ。

どうやら子ネコちゃんが急に彼女の目の前に飛び出して
それに驚いた彼女が絶叫し
それに驚いた子ネコが、そのまま僕の目の前を横切っていったようだ。

彼女が叫ばなければ僕はブレーキをかけていなかっただろう。
しかし、彼女が叫ばなければ子ネコが僕の目の前を横切ることもなかっただろう。

そう
彼女の叫びが全ての事態を引き起こしている。

しかし、彼女は連れの男性に言った。

「あ、ネコ、轢かれなくて良かったね」

……。
キミだ。
キミの必要以上の叫びが事を大きくしているのだ。
気付きなさい。

何だか、冷や汗をかいて心臓がバクバクしている自分が損している気分だった。



では、また。