ども、筒井俊作を頼りにしている岡田達也です。



昨日の成井さんの日記にも書かれていたが
今回の稽古場で筒井俊作が大活躍している。

もちろん、役者としても
その愛嬌のある体と素晴らしい滑舌を駆使し
汗だくになって頑張っているのだが
今は
場面転換に関する知識、手順、ノウハウなど
通常「演出部」と呼ばれる人たちがやる仕事を一手に引き受けてしまっている。

『容疑者χの献身』
キャラメルボックスの中では珍しく転換が多い。
基本的には
舞台の中心に「盆」と呼ばれる仕掛けが置いてあり
それを回転させることでセットが変わるようになっている。
そして
これがキャラメルボックスの特長でもあるのだが
場面転換を登場人物がやらなければならない。
(大抵の場合は演出部の人が黒子として転換する場合が多い)
今回の再演も初演に準じて場面転換が多発する。

そこで、だ。

「筒井、あれ、どうしてた?」
と成井さんが尋ねると、
「はいはいはい、少々お待ちくださいね。えーっと、この場面では……」
と、初演に関する手元の資料を捲り始め
脳内に残っている初演の記憶とを摺り合わせ
「ここは○○さんと○○さんで転換します。そのタイミングは○○さんのセリフの終わり際で袖をスタートして……」
など、的確な答えを出してくれる。
たかだか3年とはいえ、記憶は薄れているものだ。
大抵の人は「あれ、ここ、どうしてたっけ?」となる。
(僕にいたっては何も覚えていない)
なのに筒井は完璧にトレースできる。

素晴らしい。

酷いときは
「筒井、あそこは……」
と誰かが尋ねている最中に
「筒井ー!」
と別の人間から声がかかる。
そんなときでも彼は嫌な顔一つせず
「あ、少々お待ちを」
と笑顔で返し、一つずつ解決してくれる。
「八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍」などという言葉があるが
そんなものでは追いつかない。
少なくとも倍数の「十六面十二臂」の活躍といっていい。

ハッキリ言おう。
今、筒井俊作はモテ期だ。

モテてる男は輝いてる。
今日も、きっと、稽古場で大活躍してくれるだろう。
筒井が歩いた後には雑草の一本も残ってないはずだ。
(雑草を疑問と置き換えてね)

みなさん、何かに困ったときは筒井俊作に連絡してみてください。
「あ、少々お待ちを……」
といって、助けてくれるはずだ。



では、また。