ども、「何故に第1でもなく第3でもなく第2ボタンなのか?」という謎が解けた岡田達也です。



ふーん。
そうなんですね。
「心臓に近いから」なんですね。
つまりは「あなたの心をください」ってことですよね?
誰が考えついたんだろ?
そしてよくぞここまで広まったものだ。
いろいろ感心する。
あ。
ご教授くださったみなさん、ありがとうございました。

* * * * *

中学の卒業式
2人の女の子にボタンをねだられた。
それはそれは嬉しかった。
心の中では「うほっ!」という反応だったが
顔の表情はあくまでもクールを装ったままで
(おそらく口元はゆるんでいただろうが)
僕は金ボタン(表のボタン)を外した。

さて。
学ランを着なくなって25年以上経つ。
今の学ランの造りがどうなっているのか知らないが
当時「裏ボタン」なるものが存在した。
(男性諸氏の「おおっ!あったな、そんなもの!」という叫びが聞こえてきそうだぜぃ)
元々、金ボタンは縫いつけられていたものだと思うが
それがカフスのようにワンタッチで着脱できるように工夫された優れもの。
女性にはイメージしにくいと思われるので
たまたま見つけた動画を貼り付けておきます。
これが裏ボタン。



ずいぶんな手ブレだが分かっていただけただろうか?
これ!
これが裏ボタン!

そして
僕はこの裏ボタンにオサレ魂を注いでいた。

本来はプラスチックで作られた
真っ黒で丸くて洒落っ気の欠片も見られないものがスタンダード。
しかし、この動画に出てくるように
ちょいと気が効いたものなら四角で金縁で中に柄がデザインされているものとなる。

「鳥取のジローラモ」という異名を取った岡田達也がここに力を入れたのは当然だった。
(ジローラモさん、日本にいたのか?)

僕の裏ボタン5個のデザインは
上から順に

青短
赤短

鹿


「鳥取の阿佐田哲也」という異名を取った岡田達也が花札を選択したのは当然のことだった。

フッ。
どうだ?
君の周りにこんな中学生いるか?

オサレ過ぎる!

僕は自慢の裏ボタンを外し
それも引っ付けて女の子に渡した。
裏ボタンなどあげる必要はない。
だが。
そこにも心血を注いでいたことを自慢したかった。
(だからオマエの学業の成績はあんなものだったのだ)

「うわー、可愛い」
もしくは
「うわー、お洒落」
もしくわ
「うわー、すごい」

いずれかの反応を待っていたのだが
彼女は不思議そうな顔をしてその裏ボタンを見つめ
無言でその場を立ち去った。

うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
何も伝わってなーーーーーいいぃぃぃ!!!!!
どちらかというと引かれてるううぅぅぅ!!!!!

……。
……。
そう、本当のお洒落はチラ見させる程度、と誰かが言った言葉が胸に染みた。
やはりお洒落をひけらかしてはいけない。
勉強になりました。

にしても。
すごいでしょ?
僕の裏ボタン。
本当に自慢のボタンだったのですよ。



では、また。



追伸

左東広之に誕生日おめでとうメールを送ったところ
返信のお礼メールの最後にこんな追伸が。

P.S 僕も中学の卒業式でボタン全部取られて高校入学式の前日に入学式のためだけに学ランのボタンを買いに行きました。僕ですら全部です。僕ですら!まさか砂丘の英雄のボタンが残っているとは思いもよりませんでした。うーん、七不思議の一つですね。

今度会ったら力一杯殴ろう。