ども、いまだに体中に痛みが走る岡田達也です。



昨日、帰宅してテレビをつけると『情熱大陸』をやっていた。
名前は忘れてしまったが
(またか)
とあるダンサーの方を特集していた。
たまたま
本当にたまたま
スイッチを入れた瞬間、インタビュアーが質問した。

「ダンスをやめたいと思ったことはありますか?」

この問いが妙に引っ掛かった。
なんでだろう?
これってよくある質問だ。
何かを成し遂げた人
もしくは
どこかに向かって走っている人
などにはよく向けられる質問だ。
テレビでも雑誌でも目にするありきたりなものなのだけど……。

「芝居をやめたいと思ったことはありますか?」

もしも、今、自分が問われたら何て答えるだろう?
そんなふうに思ってしまったのだ。
もちろ誰に訊かれたこともないし
これから先だって訊かれる可能性も少ないと思うけど。

やめたい、と思ったことは何度もありそうな気がする。
成井さんに怒られるたびに
思ったことが何一つ出来ないたびに
大きなミスをするたびに
「はーぁ、やめてしまった方が楽だろうに」
とは思った。
それは間違いない。

でも、それは
「やめてしまった方が楽だろう」という逃避を兼ねた希望的観測であって
思い返すに
「やめよう」という決意をしたことは一度もなかった気がするのだ。

不思議だ。

望んだ世界じゃないのに
請われて進んだ道じゃないのに
好きで始めたことではないのに

何をそんなにしがみついているのだろう?

まあ、いいさ。
訊かれるはずのない質問の答えを悶々と考えるなんて。
それって
もしも自分がビストロ・スマップに出演したら何を注文するだろう?
と同レベルなほど考えなくても良いことだろう。

ダンサーの方が画面の中で踊っている姿をボーッと眺めながら
そんなことに思いを巡らせた。

うん。
今日も「やめよう」と思わないで「続けていこう」。
それがいい。



では、また。