ども、初挑戦の岡田達也です。



昨日はアフレコの仕事。
日本でアフレコを経験する人はそうそういないと思うが
どんな内容かは簡単に想像がつくだろう。

「画面を見ながらしゃべる」
ただそれだけのことだ。

これまでにアニメーションの声をやったことは何度かある。
おかげさまで宮崎作品にも出させてもらえた。
とあるアニメでは八頭身で股下が1mくらいありそうな甘いマスクの青年の声もやった。
また別の人気アニメでは結婚詐欺師の声もやった。

実写だと
『ガメラ』の2だったか3だったか忘れたが
逃げまどう群衆の人々の画に合わせて
「助けてー」とか「うわー」というガヤの声をやったことがある。
これは余談だが
ガメラが空を飛んでいるのを発見して街の人々がざわつくシーンで
「おい、カメだカメだ!カメが飛んでるよ!」
と気の効いたアドリブを飛ばしたところ
「すみませーん!カメはNGでおねがいします!」
と、たっぷり怒気の含まれたディレクターのダメ出しが飛んできた。
どうやらガメラという作品ではカメと言ってはいけないらしい。
今ならば分かる気もする。
もしも今後あなたがガメラのアフレコの参加するときは参考にしていただきたい。

ま、そんなことはどうでも良くて。
昨日は自分の出演した映画に合わせてアフレコする、というもの。
このパターンは人生で初体験だったのだが……。
これが、また、実に難しかった!
自分の演技に合わせてしゃべる
そう聞くと簡単そうに思えるかもしれないが
意外と自分の演技なんてものはなぞれるものではない。
そもそも
「自分の演技を見る」
ということに居たたまれないほどの抵抗があるので恥ずかしくてたまらない。
それが大画面で「これでもか!」と見せつけてくるのだ。
穴があってもなくても入りたいと思ったのは仕方がなだろう。
だから、できれば少ないテイクで済ませたいのだが
焦れば焦るほど自分の声とタイミングがずれてしまう。
しまいには
「おめぇ、どんな気持でしゃべってんだよ!合わせにくいんだよ!」
と、画面の中の自分の演技に悪態もついてみたりした。
ま、それでも何とかやり遂げたのだが……。

44年生きていても
未経験なこと
勉強しないといけないことは
まだまだ転がっているようだ。



では、また。