ども、声がガラガラの岡田達也です。




『サンタクロースが歌ってくれた』10daysLimitedVersion

無事に千穐楽を迎えることができました。


ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました!

お休みを利用して遠征してくださったみなさん

イッパイお金を使わせて申し訳ありません!

励ましのメールやお便りをくださったみなさん、ありがとうございました!


今回は

東京のみ、しかも10日間だけ、

というキャラメルボックスにしては珍しいコンパクトな公演だったため

地方在住の方の中には

「ええーっ!行きたいけど行けないよ!」

という方もたくさんいらっしゃったと思います。

本当に申し訳ないです。

また来年の公演ではいろんな所に伺う予定ですので楽しみにしていてください。


* * * * *


気持ちが沈んでいる。


10日間の芝居を終え

本来ならばホッと一息の安堵感を抱えて

気持ち良い朝を迎えているはずなのに……。

何故、気持ちが沈んでいるのか?

残念ながら

「芝居が終わって悲しい!」

という優等生的な理由ではない。


昨日の打ち上げの席。


僕の隣は畑中智行だった。

乾杯を済ませ

美味いビールを流し込み

中華料理の前菜をつまみながらヤツが言った。

「達也さん、今日、『龍馬伝』最終回ですね!」

キャラメルボックスの中であのドラマを追っかけているのは二人だけなのだ。

「おお!そうだね!楽しみだな。

明日のお休みはまず洗濯を済ませたら『龍馬伝』を見ようと思ってるんだ!」

「あ、僕もです!楽しみですね!」

我々にしては珍しく意気投合していた。


正面に座っていたのが音響オペレーターの早川さんだった。

「オレも楽しみにしてるんだよ!

二人とも録画してるの?」

僕らは意味もなく自慢げに頷いた。

「ハイ!」

「今日は放送時間が延長されるけど大丈夫?」

「……」

「……」


時が止まった。


ように感じた。


心臓の鼓動がゆっくりになり

体中の血液が足下に下がっていくのが分かった。


「あれ?二人とも延長機能が付いているヤツじゃないの?」

「違います……」

「僕も違います……」

「ふーん。あれ、便利だよ。

この間もさあ、日本シリーズが伸びに伸びた後でもちゃんと録画できてたもんね」


早川さんのレコーダー自慢などどうでも良かった。

どうして、どうして、確認しなかったんだろう?

最終回だ。

可能性はあったはずだ。

だけど。

すっかり忘れていた。


ああ。


今、僕はテレビの前に座り

途中で終わると分かっているドラマの再生をするかしないか

大いに悩んでいる。


後で畑中にメールしてみよう。




では、また。