ども、鼎談(ていだん)してきた岡田達也です。




鼎談。

知らないですよね?

僕もキャラメルボックスに入らなければきっと知らなかったであろう言葉。

意味は

「3名による座談会のこと。

古代中国の煮炊き器具「鼎(かなえ)」が3本足であることから、こう呼ばれるようになった」

なんですって。


まあ、由来はさておき。


来年のお芝居の宣伝&ハテナ気象台(キャラメルボックスから送られるDM)のため

成井さんと僕ともう一人で座談会。

10daysの本番前の楽屋で座談会。

来年、2本目の芝居の座談会。


……。

……。

生き急いでいる感じが沸々と襲ってくる。

「たかだか半年先の話だろ!」

と叱られるかもしれない。

でもでも

今の芝居を懸命に生きている者にとって

次の芝居やその次の芝居を語るというのは

なかなか重荷だったりする。

(もちろん楽しい面もたくさんあるのだけど)


なんてことを書きながら

「この集団はこのペースで25年走ってきたんだな。

きっとこれからもそうなんだろうな」

なんてことを薄ボンヤリと思ったわけで。


芝居というのは

パッケージを買ってもらう商売であって。

(再演の場合はこれに当てはまらないけど)

僕がプロデュースした『猫と針』というお芝居で

作家の恩田陸さんに初戯曲を書き下ろししてもらったときのこと。

台本が3ページしか無い時点で

前売りのチケットがほぼ完売したという話を聞いた恩田さんが

「こんな恐怖はない。

だって、中身がないのにチケットが売れるなんて!

本は本屋に並ばなければ買われないのだから」

と言いながら蒼い顔になっていたのを思い出す。


きっと我々にできることは

「次も(来年も)面白い芝居をやりますよ!」

と言い続けることだけかもしれない。

その上でお客さんに観てもらって

本当に面白いのか

もしくはつまらないのか

を判断してもらえばいい。


来年の話をすると鬼に笑われるそうだけど

笑いたいヤツには笑わせておけばいい。

次の芝居も

来年の芝居も

面白いのをやるのだ。


その前に……。

今日の芝居を面白く、ね。




では、また。