ども、弛んでいる岡田達也です。




長かったような短かったような

とにかく

気温が高く

舞台上も熱かったことだけは間違いない

そんな夏の公演を終えて

今、腑抜けたような時間を過ごしている。



ツアーに出ていた間に撮りだめしていた番組を見る。


僕が予約しているのは

『アメトーク』

『お試しかっ!』

『シルシルミシル』

そして

『龍馬伝』


何の脈絡もなく

(まあ、好きな番組なんてそんなものだろうけど)

一応、俳優なんだから連ドラとかに興味はないのか?

と自分にツッコミつつも

これらの番組があれば十分楽しめる。


で。

賛否両論あるようだが

僕は『龍馬伝』をとても楽しみにしている。

第二部の最終回が『特別番組・選挙速報』にすり替えられる!

というNHKの大きな裏切り(?)にもあったが

それにめげることなく毎週日曜日を楽しみに待っていた。


そんな状態なので

何はともあれ『龍馬伝』である。

ツアーに出てからの分と

その前と前の週も見られてなかったので合計4週分をまとめて見た。


……。

……早い。

早いぞ、龍馬。

おまんの人生、早すぎるぞ。

付いていくのがしんどいじゃないか!


亀山社中を作ったり

いきなり「薩摩と長州は手を結ぶぜよ!」と言い出したり

だけど西郷どんに約束を破られたり

でもやっぱり同盟を結ばせたり

気がつきゃ寺田屋で襲撃されたり……。


もちろん、ドラマだ。

4週分をまとめて見たのだ。

人の人生をダイジェストで覗き見しているのだ。

そりゃ早くて当たり前だろう。

まあ、何かを成し遂げるようなどでかい男の人生なんていうのは

それぐらいドラマチックに仕上がっているべきなのかもしれない。

(とんでもない後付けの理論だけど)


だけど、と思う。


何周か前まで

「わしゃー、なんちゃー、ない」

と言ってた男なのだ。

もしかして

本当にもしかしてだけど

龍馬本人も

自分自身の行動全てを理解するには追いついてないスピードで世の中に関わっていたんじゃないか、と。


こんな偉業を成し遂げておきながら

僕には、どうしても、彼が策士に見えない。

人と人の間を渡り歩いたとてつもない好漢、というイメージなのだ。

だとすれば

全てが計算尽くで進んでいたわけではなく

流されるように生きていた部分もあるだろうし

おそらく

彼の脇の甘さ(?)も存分に発揮され

「わしゃ、なんでこんなことになっちょるんじゃろう?」

と、独りごちているような場面もあったのではないかと想像する。


* * * * *


この夏、龍さんの体を借りた。

龍さんの体を都合良く使って

いっぱいしゃべって

いっぱい動いて

いっぱい遊ばせてもらった。


もう、龍さんに成りすますのは3度目なのに

そんなに長く付き合っているのに

やればやるほどあなたは掴めなかったりする。


だから。

やめました。

あなたっぽくなろうとするのは。


もしかすると

10年前の方が坂本龍馬について真剣に考えていたかもしれない。

でも、この夏の自分の竜馬が手を抜いていた訳じゃない。


年齢的に考えても

坂本龍馬を演じるのは最後だろう。

(3年後までにNHKから『竜馬がゆく』のオファーがあった場合は引き受ける覚悟はあるが)

だから

「形見じゃ。

この身はいつこの世から消えるかもしれん。

そのときの記念品でござる」

なーんて気持ちでやらせていただきました。

(あと、おでこの広さと顔の形とはよう似ちゅう、と自分自身で思いながらやってたのは内緒です)


龍さん、お世話になりました。

ありがとうございました。

おかげさまで左東広之は「佐藤さん」と書かれることも少なくなりました。



遅くなりましたが。

『また逢おうと竜馬は言った』にご来場いただいたみなさん

ありがとうございました!

観たかったけど観られなかった方、次は是非劇場で。


達也汁  ~たつやぢる~




では、また。