ども、もしかすると鳥取弁を忘れ始めているかもしれない岡田達也です。





連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』を見ている。

一応、毎朝見ている。

視聴率に苦戦しているらしいが見ている。

ヒロインのお父さん役で大杉漣さんが出演している。

このお父さんの口癖が

「だらず」

になっている。


「だらず」


こいつが

大杉さんの口から発せられると

たまらなく

心地良い。


今のところ舞台は島根県安来市である。

僕の実家、鳥取市から西へ100km以上離れた街である。

にもかかわらず僕の田舎でも

「だらず」

はよく使われている。

きっと山陰地方全般で使われている言葉なんだろう。


もう、朝から晩まで“だらず”である。

口を開けば“だらず”である。

生きているだけで“だらず”である。



例1 

学校へ向かう前必死で髪の毛をセットしている息子に


母  あんたぁ、はよせんと、学校に遅れるで!

子  (無言でドライヤー)

母  ちょっと、親の言うことは聞きんさいな!

子  わかっとるわいや!

母  ほんにー、だらずが!


例2

給食時間に自分の嫌いなものをこっそりと隣のヤツの皿に移そうとして


A  わら、なにしよっだい!

B  おまえ、キュウリ好きだったでな?だけープレゼントだ。

A  だらずが!わが嫌いなだけだがな!


例3

学生にあるまじき時間に帰宅してこっそり玄関から入ろうとすると仁王立ちしている母親に見つかって


母  ……。

子  ……。

母  何時だと思っとる?

子  ……。

母  だらずが。


ん?

なんだかすべて岡田達也の経験談のように読めるが

あくまで例え話である。


このように日常のありとあらゆる場面で使われる

「だらず」。

語源は

「足りない」

という言葉らしい。

全国区の言葉に置き換えるなら

「バカ」

とか

「阿呆」

に当たるのだろうけど

やはり

「だらず」

がしっくり来る。


島根の人も鳥取の人も必ず一度は言われてるはずだ。

山陰地方の人で

「生まれてこの方一度も言われたことがない!」

という人がいたら

その人はもはや神である。


今では

「人類が生んだ最高傑作」

と呼ばれている僕でも

何千回も何万回も

「だらず」

と言われてきた。


所詮、岡田達也も人の子なのだ。





では、また。