ども、未だにキュウリが苦手な岡田達也です。





お恥ずかしい。

でもダメだ。

決して食わず嫌いではない。

「いい大人なんだから」

と自分自身に言い聞かし

年に一度は必ず挑戦している。

それでも克服できない。

キュウリ生産農家の方には申し訳ないが

味も匂いも僕にとってはとても厳しい食材だ。


とはいいつつ

キュウリが嫌いで困ることは少ない。

昔はサンドウィッチにキュウリが定番だったけど

最近はバリエーションも増え、入ってないものの方が多いくらいだ。

それから居酒屋でのグリーンサラダ。

こいつも僕の隣に座ってしまったヤツに無理矢理食わせれば良い。


ところが。

ここ数年で一気に全国区となった恵方巻き(つまりは太巻きね)

こいつは如何ともしがたいほどキュウリが確実に入っている。

これが苦しい。

「そんなのキュウリだけ抜けばいいじゃない」

と思われるかもしれない。

違うのだ。

キュウリ嫌いの方ならご理解いただけると思うが

キュウリとお酢の相性というのは抜群で

お互いがお互いの匂いを倍増させてしまうのだ。

例えばもずく酢

例えばマヨネーズがたっぷりのサンドウィッチ

こいつらはキュウリを取ろうが抜こうが

キュウリ臭がガツンと強烈なパンチを喰らわせてくる。


で、恵方巻き。

食べなければ良いだけなのだ。

今まで何の馴染みもない風習なんだから放っておけば良いだけなのだ。

でも、ちょっぴり乗っかりたい。

ミーハーな男だと思われるかもしれないけど

「お、今年は西南西か」

と独りごちて太巻きを口にしてみたい

なーんて思ってしまったのだ。


近所のセブンイレブンへ。

おや?

『グッチ裕三監修 牛しぐれ煮恵方巻き』

なる商品があるではないか。

手に取ってみる。

おお!

なんと!

キュウリが入ってない!

ウッヒョー!

これは天の恵み!

早速買って食べてみる。

う、美味い!

牛を甘辛く煮つけ

山椒のきいたきんぴらゴボウが入っており

そいつを卵で巻いてある。

オマケにアクセントで柚子胡椒。

か、完璧だ!


僕は感心し何度も溜息をついた。

「グッチ裕三さん、すげーな」

さらに思いついた。

「エビフライ巻きとか(自分が好きなだけだ)でもいけるかも」

そうだよ。

今のご時世、どんなアレンジだろうが通用するはずだ。

そいつを『達也巻き』と銘打って商品化するか?

「でもな「達也巻き」ってどうよ」


そこまで呟いたとき気が付いた。


あ、オレ、独りでしゃべってる……。

しかもテレビの方を向いてる。

こっちは完全な東だ……。


まだまだ恵方巻きには馴染みがないらしい。





では、また。