ども、大阪公演の初日を迎える岡田達也です。






昨日の日記の続きである。

必ず昨日の日記を読んでからお読み頂きたい。



「マッサージ治療」


どうやらその謎めいたプラスチックボードは僕の部屋だけではなかったらしい。


朝、楽屋に行ってみると

「達也さん、自分の部屋も同じものがあるんですよ!」

という僕の日記を読んでる輩が何人かいた。


そして当然のように盛り上がった。


何の意味があるのか?

何のためなのか?


そんな中

「マッサージ治療」のボードがない部屋に泊まっている多田直人が言ってきた。


「達也さん、フロントの人に訊いてみてくださいよ」


「イヤだよ!

何で俺が訊かなきゃいけないんだよ!」


「え?いいじゃないですか、別に。

だって気になるでしょ?」


「まあ、それはそうだけど……」


「僕は訊けますよ」


それを聞いて盛り上がる後輩たち。


「そうだ、そうだ!

達也さん、訊いてくださいよ!」


こうなると多勢に無勢である。



劇場からの帰り道

餃子やさんで腹を満たした僕と鍛冶本大樹はホテルに帰ってきた。


鍛冶本大樹が言う。


「達也さん、もちろん訪ねてくれるんですよね?」


半分酔っぱらっているヤツはすでに半笑いの状態である。


「わかってるよ!

何度も言うな!」


僕はやけくそ気味に返事をした。



フロントに近づく。

若いお姉さんが

完璧な営業用の優しい微笑みで僕を迎えてくれる。


部屋番号と名前を告げ鍵を渡してもらう。


僕は唯一のタイミングを見計らい声をかけた。


「あのー……

バスルームに……

そのー……

マッサージ治療……」


と、何とか勇気を振り絞り

そこまでを言葉にしたところで

彼女に遮られた。


「ハイ。

フロントの3番に電話頂ければマッサージに伺います」



もうダメだった。


僕の完敗だった。


隣の鍛冶本大樹は完全に沈没している。



まず。


そうではない。

そんな答えが訊きたかったのではない。

そんなことは部屋に置いてある案内を読めばわかる。

百歩譲ってその答えを求めているなら

「マッサージ治療」の下にでも

「ご用命はフロントの3番へ」とでも書いておくべきである。


次に。


言葉で伝わるかどうか自信がないが

フロントのお姉さんが

「この岡田と言う人は何を分かりきったことを訪ねているのだろう?」

という表情をしたことだ。

これが大いに引っ掛かった。

おそらくこのお姉さんは

バスルームに貼られている

「マッサージ治療」のボードの存在を知らないのであろう。


だが。

これ以上はダメだった。

何かを口にした瞬間に吹き出してしまいそうな自分がいた。


もしかすると

ただただ酔っぱらっていたのかもしれない。

いや、決してそんなこともないと思うが

とにかく「箸が転んでもおかしい年頃」状態に突入してしまっていた。


オマケに隣にいた鍛冶本大樹の存在が必要以上に僕を焦らせていた。


僕は

「そうですか、それはご丁寧にありがとうございます」

とだけ言い残しエレベーターに向かった。



ああ。

結局、何も分からず終いだ。


今日が大阪の初日だというのに。

モヤモヤしたままの気分だ。


この気持ちが晴れるとすれば

客席が満員になること以外にあり得ない。



てなことで

皆様もモヤモヤした気分でしょうが

岡田達也を助けると思って劇場にいらしてくださいな。


お待ちしています。






では、また。






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