ども、連日の満席状態に感謝感謝の岡田達也です。






今、お芝居で満員が続くことなんて滅多にない。

それほど演劇界も厳しい状況にある。


でも、おかげさまでこの4ステージ、満員だ。


もちろん

いつもの公演に比べて

劇場も小さめで全体のステージ数も少ないという理由も

大きく影響しているのだろうけど。

それでも

満員のお客さんの前で芝居をやれるのは

やっぱり幸せだ。



* * * * *




昨日、名古屋在住の大学時代の後輩が二人(♀)やってきた。


「岡田さん、日記に「可愛い可愛い後輩がやってきた!」って書いてくださいね!」

というバカたれと

「岡田さん、昔から文章で人を騙してましたもんね」

と言い掛かりをつけてくるたわけ者。


まあ

どちらも口は悪いのだが

それでも

ほとんどの公演を見届けてくれており

しかも名古屋から足を伸ばしてくれることを考えると

無下に扱うわけにもいかない。


終演後、飲み屋に行った。


そこで聞かされた驚きの事実。


「岡田さん、昔は会うたびに

「もう芝居なんかやめる!」

って言ってましたよね?」


「はぁ?

そんなこと言ってた?」


「はい。

会うたびに、です!

「こんな仕事、一生やるモンじゃないから!」

って必ず言ってました!」


「んー、そうだっけ?」


「私はその度に

「せっかくこの世界に入ることができたのになんでそんなことを言うのだろう?」

って思ってたんですよ!」


「……」


「会うたびに、ですよ!

言われる方の身にもなってくださいよ!」


「……」


「でも、いつ頃からだろう?

言わなくなったんですよね」


もう一人も口を挟んでくる。


「外部出演するようになってからかな?

それとも岡田さんより先輩の人たちがやめた辺りかな?」



ふーん。


そうか。

そうなのか。

そうだったのか。


そんな風に思ってたんだ、自分。


それが

本音だったのか

照れ隠しだったのか

もう今の自分には判断できない。


たった十数年前の記憶すら定かではないなんて

自分の脳みそを疑ってみたくもなるけど

おそらくきっと

“無くしてしまって良い”

と判断された思いなんだろう。


そして

今はそんなこと言わない。

言えない。



「誰かのために」

なんて格好つけるつもりは毛頭無い。


でも

「必要とされる人間でありたい」

と常に願う僕は

「舞台上の岡田達也を見たい」

と思ってくれている人が一人でもいるなら

しがみついていたい

と思う。

(一人もいないと寂しいな……)



変化か

成長か

はたまた

生き急いでいるだけなのか。


自分でも判断しにくいけど

今は

情けなくなるほど緊張しながら

それでも舞台に立って

大勢のお客さんの前にいられることに感謝している。




くそ生意気な後輩二人の話を聞いて

なんだかそんなことを思った。



上手く言えないけど……

ありがとうね。


それと。


志保よ、太りすぎ注意だ。


規光代よ、早く嫁に行け。






では、また。





『さよならノーチラス号』 音声ブログ

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