ども、いろんな衣装を着てきた岡田達也です。






衣装パレード。


それぞれが自分の衣装を着て

演出家の前に立ち

「あーでもない、こーでもない」

と衣装プランナーと演出家の間で話し合いがあり

OKならばデジカメにその姿を納め

NGならばまた新しい衣装が届くのを待つ。

簡単に言ってしまえばそのような作業だ。


一着目の服を着た。

「なるほど、今回の衣装はこんな感じなんだ」

と思った。

あてがわれていた靴を履いた。

「ふむふむ、やっぱり新しい靴は気持ちが良いな」

と思った。


そこで衣装プランナーの花谷さんが声をかけてきた。


「岡田くん、その靴はやめよう。

もうちょっとゴツイ靴の方が良いな」


衣装部の前田綾(昔は武田真治のファンだった)が

山積みにされた靴の中からそれらしき靴を探し出してきた。


「達也さん、これに履き替えてください」


渡された靴箱の表には

「三浦 ダイゴ」

と書かれていた。


どうやら『スケッチブック・ボイジャー』のときに

三浦剛(ハマの番長の実弟のバカの番長)が履いたものらしい。


その厳つい安全靴に足を突っ込んだ。

サイズもピッタリだ。

古くてシワシワだけど

よく履きならされていて動きやすい。

花谷さんも

「ああ、この方がデザイン的にも良いね!」

と喜んでいた。


何もかもが上手くいってるはずだった。


一着目のOKが出た。

写真を撮り二着目の衣装に着替えようとして靴を脱ごうとした。


ん?


足の指先に妙な粘りを感じる。


おや?


なんだか脱ぎにくいぞ。


一気に引っこ抜いた。


!!!!!!!!!!


僕の靴下の指先に

チューインガムのようなものが引っ付いているではないか!


白くてネバネバ……。


「なんじゃ、こりゃー!」

僕は叫んだ。


ちょっと形容しようがないが

とにかくネバッとした

白いガム状のモノがじっとりと靴下に付着している。

それはちょっとやそっとでは取れる様子もなく

履いている靴下がダメになること100%請け合いの気持ち悪い粘りを見せていた。

何故、靴の中にそんなモノが?


「三浦が靴の中にガムを仕込んだのか?」

僕は怒りに震えていた。


「きっとそうですよ!

達也さんへの恨みを晴らそうとしたんですよ!」

後輩の誰かが煽った。


「そうか、そうなのか……」

言われてみれば思い当たる節がないでもない岡田達也だった。






つづく。





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