ども、あまりの日差しと冷たい空気に着るものを悩んでしまう岡田達也です。






そのカラフルなバスのボディには

「MK観光バス」

(だったような……。違ったら申し訳ない)

と書かれていた。


MK?

なんだ、MKって?


“ムンムンした色遣いの金剛バス”ってことか?
まさか
“ムラムラしてくる金剛バス”ではあるまい。
ましてや
“村一番の人気者たちがこぞって運転手になりたがる金剛バス”という可能性はおそらく0%だ。

うーん……。
それにしても何があったのだ?

金剛バスの人たちが、芸大生の振る舞いに嫌気が差して手を引いたのか?



そうそう。
昔々、こんなことがあった。

僕が3年生のとき。
学校からバスに乗り喜志駅に向かっていた。
スクールバスだ。
駅までの10分ちょっとの間ノンストップで走る。
「お降りの方は……」ってボタンを押す必要はない。


ところが。

大学と駅の真ん中くらいのところで
満員のバスの中、誰かがイタズラでボタンを押してしまった。
車内の中に自動的に流れるアナウンス。
「次、停まります」
ウヒャヒャヒャ。
車内に起こる笑い声。
「やめろよ!」
とボタンを押したであろう男の子が笑いながら仲間に怒る。
仲間たちは
「お前が押したんだろ!」
とじゃれ合っている。


次の瞬間。

「今、ボタンを押したヤツ、次の停留所で降りろ!!!!!!!」
大門軍団にいそうな(いや、渡哲也ばりのサングラスをかけていただけだけど)
運転手さんがマイクで怒鳴った。
水を打ったように静まりかえる車内。
「おい、押したヤツ。テメーが降りなきゃ全員降ろすぞ」


さすがである。
もしかすると、入学以来、僕がもっとも“南河内”という土地柄を実感したのはこの時だったかもしれない。

ちなみにこの運転手さんもかなり派手な運転をされる方だったが
金剛バスの運転手さんは誰もがかなりの腕前だった。
アラン・プロストのような正確なライン取りで喜志駅前の五叉路を突っ込んでいく姿は忘れられない。
そこから駅までの細い道を、ミリ単位のポジション取りで驀進するバス!

サイドミラーなんか道路脇の家の樋(とい)と擦れるか擦れないかだ。

ボディ自体も反対車線の車と擦れるか擦れないかだ。
それなのに減速することなく進むバス。

そして運転手さんの8割は渡哲也!

いやー、格好良かった。
あの当時、あの会社の誰もがF1に挑戦するだけの力量があったはずだ。

しかし、今回訊ねてみると走っているコースが違った。
非常に残念だ。
走っているコースも違うし、道幅も広い。


誰か男気のある運転手さん、昔のコースに挑戦してくれないかな?

ちょっとしたアトラクションだったんだけど……。






では、また。





追伸


キャラメルボックスのクリスマスツアー『君の心臓の鼓動が聞こえる場所』

本日、札幌で初日を迎えます。

お時間のある方は是非。


にしても。

行きたかったなー、札幌。

あいつら美味いもん食ってんだろうな。

緊張しててそれどころじゃないか?