〜交通事故後の不調がなかなか良くならない本当の理由〜
交通事故のあと、
「ムチウチですね」
「首をしばらく安静にしましょう」
と言われた経験はありませんか?
確かにムチウチは首のケガです。
しかし実際の現場では、
・首の痛みは軽いのに、頭が重い
・めまいやふらつきが続く
・息が浅く、疲れやすい
・手首や足首に違和感がある
・気持ちが落ち着かず、眠りが浅い
といった首以外の不調に悩まれる方がとても多くいらっしゃいます。
それはなぜでしょうか?
事故の衝撃は「全身」に広がります
交通事故の衝撃は、
首だけで止まることはありません。
頭 → 首 → 背骨 → 内臓 → 手足へ
(逆の場合も考えられますよね)
波のように全身へ伝わっていきます。
そのため、ムチウチは
「首の捻挫」ではなく
全身のバランスが崩れた状態と考える必要があります。
ムチウチと関係の深い部位
■ 頸椎5〜6番周辺(首の下の方)
首の下の方は、
頭の重さを支え、腕へと神経がつながる重要な場所です。
ここに緊張や歪みが出ると、
・首〜肩の重だるさ
・頭痛
・腕のしびれ
・力が入りにくい
といった症状が現れやすくなります。
■ 蝶形骨(ちょうけいこつ)
※頭の中心にある骨
蝶形骨は、頭の奥深くにあり、
脳の土台ともいえる骨です。
事故の衝撃でここに負担がかかると、
・頭がボーッとする
・目の奥が疲れる
・自律神経の乱れ
・考えがまとまらない
といった症状につながることがあります。
「脳の居心地が悪くなっている状態」
とイメージすると分かりやすいかもしれません。
■ 横隔膜(呼吸の要)
事故後、多くの方が無意識に体を緊張させています。
その影響を強く受けるのが、呼吸の要である横隔膜です。
横隔膜が硬くなると、
・息が浅い
・疲れやすい
・不安感が強い
・眠りが浅い
など、回復に必要な力が入りにくくなります。
■ 脊椎(背骨全体)
首をかばうことで、
背骨全体の動きや姿勢も崩れていきます。
その結果、
・背中や腰のハリ
・姿勢の乱れ
・慢性的な疲労感
につながることも少なくありません。
■ 手首・足首
あまり知られていませんが、
ムチウチ後は手首や足首に影響が出ることもあります。
体が衝撃を避ける動きを覚えてしまい、
無意識に末端へ負担が集まるためです。
また、ブレーキを踏んだ時の負担が足首にかかったり、ハンドルをぎゅっと抑えて衝突に備えた時などに痛めやすくなります。
「歩くと疲れやすい」
「手首が不安定な感じがする」
そんな症状も、ムチウチと無関係でないことが多いです。
大切なのは「どこが悪いか」ではなく「どうつながっているか」
ムチウチの回復で大切なのは、
痛い場所だけを見ることではありません。
・頭
・首
・呼吸
・背骨
・手足
これらを一つのつながりとして整えていくことが重要です。
当院では、
事故後の不調を「首だけの問題」として捉えず、
全身のバランスと循環を重視した施術を行っています。
「検査では異常なしと言われたけど、つらい」
「時間が経ってもスッキリしない」
そんな方こそ、
一度、身体全体の状態を見直してみてください。
あなたの体には、回復する力がちゃんと備わっています。
その力が働きやすい状態へ整えるお手伝いができれば幸いです。











