超党派の日中友好議員連盟(林芳正会長)で5月3日、4日と中国を訪問しました。私は議連副会長を務めています。

短い日程でしたが、ここ数年の厳しい日中関係とは様変わりで、中国側の変化に驚かされました。日中関係を改善しようとの熱意が伝わってきました。特に、栗戦書(りつ・せんしょ)全人代常務委員長との会見は、当初予定を大幅に超える2時間近いものとなり、かつ、内容も充実したものでした。

栗氏は、現在、李克強首相に次ぐナンバー3ですが、習近平国家主席とは30代前半の地方幹部(河北省の県書記)時代からの交流があり、いわば盟友であり、同志と言っていい存在です。最近まで、習主席のもとで中央書記処書記を務め、おそらく習主席の信頼が最も厚い人物でしょう。今まであまり日本となじみがないとの印象でしたが、地方幹部(西安市書記、黒竜江省省長、貴州省書記)時代に何度も訪日し、日本で初めてカラオケを歌ったことなどの思い出話も語ってくれました。

私の北朝鮮の非核化についての質問に対して、20分ほどの時間を割いて、中国の考え方を説明してくれました。習近平主席がフロリダ州パームビーチで、トランプ大統領と会談した際のエピソードなども交えての説得力のある話でした。栗氏は重要な首脳会談には書記として同席をしてきたのでしょう。日本には同盟国として、米国の説得を期待しているとの趣旨の発言がありました。内政のみならず、外交についても深い見識を感じさせました。

これからの日中関係にとって、栗氏はキーパーソンとなりそうな気がします。
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