衆院外務委員会で、河野外務大臣と30分間議論しました。

まず取り上げたのは、非核三原則の1つ、核兵器の持ち込みの問題です。米国政府が、核兵器を搭載した艦船の一時寄港は持ち込みに当たらないと考えていたことを日本政府は承知しながら、米国政府が何も言わないから持ち込みはないと国民に嘘を言い続けてきたという問題です。

河野大臣は、野党時代(2010年)に「非核三原則を堅持するということは、日本政府は国民に嘘をついてきた状況がこれからも続くことになる」と述べていました。

しかし今は、外務大臣として非核三原則は堅持すると発言しています。かつての河野さんの発言のように、嘘をつき続けることにならないためには、核兵器搭載可能性のあるB-2、B-52戦略爆撃機や戦略原子力潜水艦の着陸・寄港を認めるべきでないということになります。

しかし、河野大臣は、日米同盟という信頼関係の中で、核兵器が「持ち込まれる」ことはないとの主張でした。

日本政府として確認のしようがないことを考えると、国民に対する嘘はまた続いてしまうのかもしれません。特にB-52が日本の領空を通過し、自衛隊のF-15と編隊航法訓練を行ったことは、非核三原則の形がい化を予測させる深刻な事態です。

次に、北朝鮮問題について、すべての選択肢がテーブル上にある、すなわち先制攻撃の可能性を否定しないトランプ大統領の立場を「高く評価し、一貫して支持する」という安倍総理の発言は、決して北朝鮮が対話を求める状況をつくり出すことにつながらないと指摘しました。

河野大臣の答弁は、安倍総理と全く同じでした。二元外交になることは避けなければならないことに、一定の理解はできます。

しかし、国民の命と平和な暮らしを守ることが政治家の責任であると考えると、安倍総理の暴走を止めることも、河野大臣には求められているはずです。率直に言って、がっかりした答弁でした。